今週、いよいよ米大統領選挙です。
ちなみに2016年、米大統領選挙は「ヒラリー・クリントン氏優勢」という大方の世論調査の予想を覆してトランプ氏が勝利しましたが、その時、ドル円は「107円 → 101円 → 105円」といったように、日本の東京市場の取引時間中に「大荒れ」となりました。
そして、ゴールドマン・サックスが過去2回の選挙を参考にしたところでは、最初の開票状況が明らかになり始める東京市場の取引時間中に為替市場の変動の大部分が発生したとのことで、今回も同様となる可能性があります。
また、【世界的なボラティリティー急拡大を警戒、円が筆頭-為替トレーダー】との報道もあり、今週は特に「円の大幅変動」が警戒されています。
そのような中、日経新聞では次のようなニュースが報じられました。
【米大統領選、マスコミ信頼度が過去最低 主戦場はSNSに】
現在、世界各国の報道自由度ランキングで、日本は70位、米国は55位ですが、それを裏付けるかのように、米調査会社ギャラップが9月に18歳以上の米国人を対象に行った世論調査では、テレビや新聞、ラジオなどのマスメディアを「信用している」と回答した人の割合は31%だったそうです。
また、特に若者や中年層でマスメディアに対する信頼度が低く、50歳未満の層で「信用している」の回答は26%、50〜64歳では33%、65歳以上では43%だったそうです。
そういうこともあり、今や米大統領選も、主戦場はSNSになっているようです。
したがって、先週の時点でも【ハリス氏、支持率リードわずか1ポイント 大統領選まで1週間=調査】など、未だに「ハリス氏優勢」と報じるニュースもありましたが、このようなニュースについては信頼性が低いと思います。
逆に、実態としては「不正選挙がなければ米大統領選挙はトランプ氏の圧勝」だと思いますし、様々な「賭けサイト」でもトランプ氏が優勢となっています。
しかし、そんな「不正選挙」ですが、【トランプ陣営、米大統領選の投票所「不正監視」へ10万人】といった報道もあるように、かなり警戒されているようです。
また、【米大統領選で場外乱闘 不法入国者による不正投票をめぐり争論】といった報道もあり、民主党が不法移民に投票させ、それを「合法選挙」としているという指摘があります。
それに対し、【米司法省「ロシアが大統領選に介入」 トランプ氏支援か】との報道もあり、ウクライナ戦争を停戦に持ち込みたいために、トランプ氏を勝たせる必要があるということで、ロシアが選挙に介入しているという指摘もあります。
したがって、今、共和党内では「民主党の不法移民を味方につけた正当性ゼロの合法選挙を防ぐのがロシアの不法な選挙介入」といった、冗談のような話が持ち上がっているそうです。
そして、このような背景があるために、仮に、ハリス氏が勝利したとしても「不正選挙だ!」といった展開になりかねず、2021年1月6日の「連邦議会襲撃事件」のようなことが再び起こるだろうと言われています。
一方で、トランプ氏が勝利した場合はどうでしょうか?
この場合についても、やはり暴動の発生が懸念されているようです。
というのも、トランプ氏はバイデン政権が何千万人単位で入れた不法移民について、「米国史上最大の強制送還プログラム」を実施すると公約しており、その際に、「不法移民たちが武装蜂起(ほうき)するのではないか?」との懸念があるようです。
また、性的人身売買(小児性愛)など、現在の米国を支配するエリートたちの名前がたくさん挙がっていますが、トランプ氏は彼らを「国内の敵」と言い、「国内の敵」に対して軍隊を使うと宣言しています。
そして、そんなトランプ氏の「暗殺未遂事件」が、これまでに何度も起こっているわけです。
つまり、以前から、ヘッジファンドの帝王と呼ばれるレイ・ダリオ氏が「民主党にも共和党にも選挙の負けを認めない過激な強硬派が存在しており、彼らによってこれから抜き差しならない対立に向かって進むだろう」と述べているように、米大統領選挙は、結果がどうあれ大混乱に至る可能性があります。
そして、次のような報道もありました。
【米大統領選後の暴力沙汰の可能性、ドルの基軸通貨の地位を脅かす】
この記事では、特に以下の2点が重要です。
・暴力沙汰に発展するというシナリオは、現在、価格に織り込まれていない
・来年1月の議会による米大統領認証まで、結果の不透明な状態が続くシナリオが懸念される
要するに、相場の観点からは、現在、暴力沙汰に発展するというシナリオが価格に織り込まれていないため、いざ、それが現実となった際は大荒れすることが予想されるのです。
また、来年1月の議会による米大統領認証まで、結果の不透明な状態が続くシナリオが懸念されるということで、相場の不安定さが継続することも予想されます。
そのような中、先週末は【来週の円相場は荒い動きに、米大統領・議会選で上下に振れる展開】といった報道もあり、いずれにせよ、相場は乱高下を想定しておくべきだと思います。
冒頭で述べたように、2016年の米大統領選の際、ドル円が「107円 → 101円 → 105円」といった値動きになりましたが、このことからも分かるように、相場はロング(買い建て)の高値掴み・ショート(売り建て)の安値掴みに気を付けることが必須でしょう。
そして、今回、2016年以上に相場が荒れる可能性があります。
十分に警戒して、取り組んでいきましょう。