トリッキー(予想外・油断ならない)

 

 

 

【「一段とチャレンジングに」日銀総裁発言、サプライズ生む・・・緩和「出口」見据え円高に】

 

 

 

【日銀「年末から挑戦的な状況に」 植田総裁、緩和策の出口意識か】

 

 

 

【一時1ドル=141円台後半まで円高ドル安進む 日銀総裁の発言受け】

 

 

 

 

 

先週は、上記のニュースのように、日銀の植田総裁が「現状の大規模な金融緩和策(マネーのジャブジャブ)の出口を意識した発言」をし、為替が一気に円高ドル安へ動きました。

 

 

 

そして、具体的な先週のドル円の値動きについては以下のようになりました。

 

 

 

 

 

1ドル=146.68円(始値)⇒ 147.49円(高値)⇒ 141.58円(安値)⇒ 144.99円(終値)

 

 

 

 

 

ちなみに今年の10月下旬、ドル円が「150.78円 ⇒ 149.87円」と約1円動いたことがありましたが、その時ニュースは「外為市場で円が乱高下」と報じていましたので、それよりもずっと大きく動いた先週は、間違いなく「乱高下」だったと言えるでしょう。

 

 

 

実際に、先週の値動きを踏まえて、以下のような報道もありました。

 

 

 

 

 

【円ウオッチャー、「トリッキー過ぎる」市場でさらなる乱高下に身構え】

 

 

 

 

 

報道によると、このようなドル円の乱高下は、専門家の目から見てもトリッキー(予想外・油断ならない)かつ異常であり、ジェットコースターのような展開だったとのことです。

 

 

 

ですので、このような局面で大きなレバレッジをかけ、「切った張った」の短期売買をしていたら、非常に高い確率で「損切り」がヒットするでしょうから、注意が必要です。

 

 

 

いずれにせよ、1か月前は日銀の植田総裁の発言で「1ドル=151円台」となり、今回も植田総裁の発言で「1ドル=141円台」となったわけで、植田総裁のここ「1か月」の発言だけで「10円」も動いていますから、投資家としては今後も植田総裁の発言には要注意です。

 

 

 

ところで、改めてですが、なぜこれほどまでに相場は動くのでしょうか?

 

 

 

これについては、上記の報道でも触れていましたが、コンピューターアルゴリズムが影響しているようです。

 

 

 

要するに、コンピューター・AI(人工知能)による自動売買、HFT(超高速取引・超頻度取引)が影響しているということです。

 

 

 

しかも、アルゴリズム取引の中には、ニュースやキーワードなどに反応するシステムが組み込まれているものもあるため、例えば、植田総裁の発言でも大きく動くわけです。

 

 

 

いずれにせよ、現在の相場は一昔前の「人間による売買が中心の相場」ではなくなっており、極端に動きがちなのです。

 

 

 

そしてそれは、為替相場だけでなく、株式相場や金相場など、あらゆる相場についても当てはまるのです。

例えば日経平均株価ですが、先週は以下のように動きました。

 

 

 

 

 

124日:33231円(前日比 200円安)

125日:32775円(前日比 456円安)

126日:33445円(前日比 670円高)

127日:32858円(前日比 587円安)

128日:32307円(前日比 551円安)

 

 

 

 

 

上記を見ても分かると思いますし、また報道にもありましたが、やはり「乱高下」と言える値動きでした。

そして、先週の金(Gold)の値動きも同様です。

 

 

 

 

 

(始値) 1トロイオンス(約31.1グラム)=2072.9ドル

(高値) 1トロイオンス(約31.1グラム)=2144.5ドル・・・(史上最高値)

(安値) 1トロイオンス(約31.1グラム)=1994.5ドル

(終値) 1トロイオンス(約31.1グラム)=2004.2ドル

 

 

 

 

 

要するに、金(Gold)は史上最高値を付けたあとに「急落」したわけですが、先週のドル円の値動き「147.49円(高値)⇒ 141.58円(安値)、4%安」で言えば、「147.49円(高値)⇒ 137.17円(安値)、7%安」に相当するような「急落」があったということなのです。

 

 

 

つまり、金(Gold)はドル円以上に「乱高下」したということです。

 

 

 

では、このような乱高下する相場に、投資家はどう対処したらいいのでしょうか?

 

 

 

まず、強く認識しておきたいのは「相場は心理戦」だということです。

 

 

 

ということは、投資家としては「心理負け」しないようにしなければなりません。

そして「心理負け」しないことを考えた時に、鍵となるのは「ポジション量」です。

 

 

 

つまり、余裕を持って、無理のない「ポジション量」で取引していれば、仮に乱高下があったとしても動じないでいることができるわけです。

すると、その分「心理負け」しにくくなるわけですから、勝ちやすくもなるでしょう。

 

 

 

一方で、上記のように、先週の「ドル円」「日経平均株価」「金(Gold)」の値動きからも言えることは、ロング(買い建て)の高値掴み・ショート(売り建て)の安値掴みには気を付けるべきだということです。

 

 

 

このように、ポジション量に気を付け、ロング(買い建て)の高値掴み・ショート(売り建て)の安値掴みに気を付けることが、コンピューターアルゴリズムが台頭する現在の相場で勝利する上で「必須」になると思います。

 

 

 

 

今後も、相場に振り回されないように十分に注意しながら取り組んでいきましょう。