傾いてきた米国

 

 

 

先日、米国のトランプ前大統領が「米国を再び、偉大かつ栄光ある国にする」と述べて、2年後の2024年に行われる大統領選挙に立候補すると表明しました。

 

 

 

このこと自体は大方のメディアの予想通りでしたが、約1時間続いた演説の中で、トランプ前大統領は、今の米民主党政権が「いかに米国を衰退させ、痛み・苦しみ・心配を国民にもたらしたか」と、その詳細を語っていました。

 

 

 

特に「インフレ・犯罪・移民」の問題について、そして権力の腐敗や選挙の腐敗についても語っていました。

 

 

 

相場に関連する話としては、「議員がインサイダー情報を使って儲けるのを禁じなければならない」とも語っていました。

 

 

 

一部で予想されていた爆弾発言(様々な真相の暴露や、それに続く責任の追及)は無かったものの、その後、以下のようなことが報じられています。

 

 

 

 

 

・米共和党が、バイデン大統領一家の「犯罪疑惑捜査」を最優先に掲げた

 

 

 

・ペロシ下院議長(米民主党)の辞任を受け、これまで抑えていた秘密(バイデン大統領の息子の犯罪疑惑)が暴露されるのではないか?

 

 

 

・俳優のジム・キャリー(米FOXニュースで偽物のバイデン大統領を演じていると報じられた)が、ロシアへの入国禁止対象となった

 

 

 

 

 

さて、これらを踏まえ、今後の米国はどうなっていくのでしょうか?

 

 

 

個人的には、現在の米国はカオス(混沌とした秩序のない環境で予測が不可能である)であるので、前途多難だと思っています。

 

 

 

そして、そんな「カオス」が増長されそうなニュースも飛び込んできました。

 

 

 

 

 

【仮想通貨交換大手FTXが破産法申請】

 

 

 

 

 

米国で仮想通貨交換大手FTXが破綻(仮想通貨業界で過去最大の経営破綻)し、なんと債権者は100万人を超え、負債総額も7兆円にも上るといいます。

 

 

 

これによって、ビットコイン等の価格も急落しましたが、同社CEOの資産22000億円も壊滅したといいます。

 

 

 

さらに驚くべきなのが、同社CEOは弱冠30歳、なんと米民主党の「超大口献金者」であり、その献金額もジョージ・ソロス氏(世界3大投資家の一人)に次ぐといいます。

 

 

 

また同社CEOは、かつて「トランプ前大統領の弾劾に賛成した議員7名」に献金していたことも報じられました。

 

 

 

それだけでなく、同社から「バイデン政権やウクライナ」へ資金の流れがあったことも指摘されています。

 

 

 

これらの件については、米下院(今回の中間選挙で多数派を奪還した米共和党が主導する)が来月公聴会を開くと発表しましたので、様々な背後や真相が暴露されて、バイデン政権が追い詰められていく可能性もあると思います。

 

 

 

しかも今の米国といえば、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)までもが傾いてきています。

 

 

 

GAFAは、たった4社であるにもかかわらず、昨年7月時点で日本株全体の時価総額を上回ったという「超巨大企業群」ですが、ここにきて、次々と大規模な人員削減を明らかにしています。

 

 

 

報道では、アマゾンが1万人の削減、フェイスブックが11千人の削減と報じられており、景気減速の影響が指摘されていました。

 

 

 

そのような中で、米金融大手のモルガン・スタンレーは、ドル相場について、この四半期(202210月~12月)がピークになると予想しており、来年は下落すると予想しています。

 

 

 

やはり、米国そのものが傾いてきたということでしょう。

実際に、米国の公的債務は約4340兆円もあり、日本の4倍にも上っています。

 

 

 

しかも、米ブルームバーグは、以下のようなことも報じました。

 

 

 

 

 

【来年の世界経済、さらに厳しさ増す恐れ-既に多くのリスクが今ここに】

 

 

 

 

 

ブルームバーグは、具体的には、以下のような来年の予測をしています。

 

 

 

 

 

・金利上昇によって、不動産や自動車業界が打撃を受け、米国で200万人余りが失職する

 

 

 

・世界各国で債務リスクが再燃する

 

 

 

・住宅市場が「試練の時」を迎える

 

 

 

・新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策と不動産危機のダブルパンチが中国経済を停滞に追い込む

 

 

 

・欧州は天然ガス不足と電力価格急騰に見舞われており、ユーロ圏がリセッション(景気後退)入りする

 

 

 

 

 

やはり、ブルームバーグの言う通り、「既に多くのリスクが今ここに」ということではないでしょうか。

 

 

 

 

今週は、週後半がサンクスギビングデー(感謝祭)で米国市場が休場となるため、相場が動意づくのは週前半だけだと予想されていますが、前述のような「背景」をしっかりと意識して、引き続き、注意しながら取り組んでいきましょう。