近年、ビジネス環境の変化が加速し、相場の世界においても「相場付き」(動き方、形勢、様相)が大きく変化しているようです。
【バフェット氏の米バークシャー、最終赤字5兆円 4~6月】
上記は日経新聞のニュースですが、世界3大投資家の1人であるウォーレン・バフェット氏率いる米バークシャー・ハサウェイが発表した2022年4~6月期決算は、最終損益が約5兆9000億円の赤字となったそうです。
同社は新型コロナウイルスの感染拡大が本格化した2020年1~3月期、約6兆7000億円の最終赤字を計上しましたが、今回の赤字額はこれに続く規模(過去2番目の大きさ)となったそうです。
一方で、ソフトバンクグループも大幅赤字に陥っているようです。
【ソフトバンクG孫社長、ファンド悪化で5000億円超える個人評価損】
【ソフトバンクG孫氏会見「6カ月で5兆円の赤字、戒めに」】
上記はブルームバーグと日経新聞のニュースです。
ソフトバンクグループの孫正義社長が、個人として出資するビジョン・ファンドなどで5000億円を超える評価損が発生し、ソフトバンクグループ自体も「創業以来最大の赤字」を出したそうです。
もちろん、バークシャー・ハサウェイにせよ、ソフトバンクグループにせよ、簡単に倒れるような会社ではありませんが、冒頭で述べたように、近年、ビジネス環境の変化が加速し、「相場付き」が大きく変化しているのは間違いないと思います。
他にも、同様のニュースがあります。
【「上がるだけ」に賭けた仮想通貨ヘッジファンド破綻、業界揺るがす】
上記はブルームバーグのニュースですが、世界最大級の仮想通貨ヘッジファンドが破綻したというニュースです。
そのヘッジファンドは3AC(スリー・アローズ・キャピタル)という名のヘッジファンドで、3ACはビットコインの上昇に賭けていたそうですが、ビットコインが2万ドルを割り込む場面もあった7月1日に破産を宣言したそうです。
そのような中、好調な「ヘッジファンド」のニュースもあります。
【ヘッジファンドのカイゼン、上期成績プラス15%超-競合不振の中で】
上記もブルームバーグのニュースですが、香港に本拠を置くヘッジファンド「カイゼン・キャピタル・パートナーズ」は、競合(ライバル)が苦戦する中、運用成績が好調だそうです。
関係者によると、カイゼン・キャピタル・パートナーズは強気と弱気両方の賭けから利益を得ているそうです。
つまり、ロング(買い)とショート(売り)の両方のポジションを取っているということです。
他にも好調な「ヘッジファンド」として、英国の大手ヘッジファンド「マン・グループ」の名も挙がっています。
「マン・グループ」の投資戦略は、トレンド重視の「トレンドフォロー型」だといいます。
ところで、「競合(ライバル)が苦戦」と前述しましたが、日経新聞によると、2022年1~6月のヘッジファンドの運用成績は「過去最低」となっているそうです。
理由としては、やはり「相場付き」が大きく変化していることにあるようです。
では、このように、相場において「相場付き」が大きく変化していると思われる中、私達投資家はどのような心構えで相場に臨み、どのような戦略で相場に臨むべきなのでしょうか?
前述のことも踏まえながら、以下に私が思うことを記してみます。
・進化論で有名なダーウィンの名言「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ」や、よく言われる「相場は生き物」という言葉等を心に刻んで相場に臨む。
・ロング(買い)とショート(売り)を柔軟に使い分けて相場に臨む。
・現在「買い優勢」なのか「売り優勢」なのか、トレンドをこまめにチェックし、トレンド重視で相場に臨む。
上記に加え、もちろん「リスク管理」が大事なのは言うまでもありません。
ところで、現在の世界ですが、ある意味「滅茶苦茶」だと思います。
冒頭でもお伝えしましたが、現在の世界が「滅茶苦茶」でないなら、バークシャー・ハサウェイにせよ、ソフトバンクグループにせよ、ここまで巨額の赤字を出すことはなかったでしょう。
また、ヘッジファンドの運用成績が「過去最低」になることもなかったでしょう。
実際のところ、世界の様々な問題に目を向けますと、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)している様子が見えてきます。
したがって、間違いなく今後も様々な事件・問題が起こるでしょうし、権力者の逮捕・死亡(暗殺)といったニュースも目にするだろうと思います。
そのような中、日本では、政府は「統一教会」との関係を闇に葬ろうとしているようです。
そして米国では、FBI(米連邦捜査局)によるトランプ氏の家宅捜索事件において、「FBIが邸宅内に偽証証拠を置いた様子をトランプ氏らが監視テレビで確認した」という報道まで出てきました。
「権力の腐敗」は、世界中でまん延していると思います。
いずれにせよ、「権力の腐敗」が進む中で、相場においては、「相場付き」が大きく変化していることを認識して取り組むことが大事だと思います。
そしてリスク管理には特に気を付けながら、慎重に取り組むべきだと思います。