円安総裁

 

 

 

円安が止まりません。

先週、ドル円は「1ドル=130円台」を突破し、20024月以来、20年ぶりの円安水準となりました。

実質的な価値を示す「実質実効レート」は50年ぶりの円安水準です。

 

 

 

ところで、実質実効レートを語る際に注目されるのが「ビッグマック指数」です。

「同じモノは同じ値段で買えるはずだ」という「購買力平価説」が基になっており、ビッグマック指数は、世界各国のマクドナルドで販売されているビッグマック1個の価格を比較することで得られます。

 

 

 

ビッグマックは世界中でほぼ同一品質のものが販売されており、原材料費や店舗の光熱費、店員の賃金などが価格に反映されているため、商品を販売している国の総合的な通貨の購買力を比較するのにふさわしいと考えられており、注目されています。

 

 

 

例えば現在、米国のビッグマックは5.81ドルで販売されています。

1ドル=130円」で計算しますと、755円に相当します。

ところが日本では、同じビックマックが「390円」で販売されています。

 

 

 

両者を比較すると分かりますが、米国は「日本の倍近い価格」なのです。

 

 

 

逆に言うと、日本円の価値(実質実効レート)は、「ドルの半分程度」になっているということです。

 

 

 

そのような中、先日以下のような報道もありました。

 

 

 

 

 

【「ビッグマック指数」中国、韓国に抜かれた!安すぎる日本の悲鳴】

 

 

 

 

 

報道の通り、今、日本円の価値は、中国(元)、韓国(ウォン)よりも低くなっています。

 

 

 

そして前述のように、実質実効レートは50年ぶりの円安水準ですから、ある意味、日本の国力が低下していると捉えることができます。

 

 

 

しかしなぜ、これほどまでに円安になってしまったのでしょうか?

 

 

 

先日、日本経済新聞は以下のような報道を行いました。

 

 

 

 

 

【現行日銀法下で初の「円安総裁」 その成果と危うさ】

 

 

 

 

 

現行日銀法が施行されてからの総裁は、速水総裁、福井総裁、白川総裁と続き、今の黒田総裁へと至っていますが、黒田総裁は初の「円安総裁」だと、日本経済新聞は報じています。

 

 

 

黒田総裁が金融緩和(マネーのジャブジャブ、マネーのバラまき)を止めないため、円安が止まらないというわけです。

 

 

 

そもそも、通貨(の価値)が高いということはその国の信用力が高く、実力が評価されているからであって、通貨(の価値)が安いというのはその逆ですから、今のような円安が良いわけがありません。

 

 

 

実際、今となっては、各種メディアも「悪い円安」報道のオンパレードですし、日本の財界からも「悪い円安」発言が相次いでいます。

 

 

 

ところが、当の黒田総裁や一部の人達が、なぜか「円安は日本経済全体にはプラスだ」と主張しています。

 

 

 

「どうも解せないな」と個人的には思いますが、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く現在、一部のジャーナリスト達は以下のようなことを述べています。

 

 

 

 

 

【日本政府(日銀)は、米国及びNATO(北大西洋条約機構)を支えるために、大量の円を刷って貢いでいる】

 

 

 

 

 

真実かどうか分かりませんが、上記のような説明ですと、個人的には合点がいきます。

そのような中、日本経済新聞は以下のような報道も行いました。

 

 

 

 

 

【コロナ予備費12兆円、使途9割追えず 透明性課題】

 

 

 

 

 

日本政府が新型コロナウイルス対応へ用意した「コロナ予備費」と呼ばれる予算の使い方について、日本経済新聞は国会提出資料や省庁への取材で何に使われたか詳細に解明しようと試みたそうですが、「最後まで確認できるものは3つの政策項目、計8013億円だけだった」と報じています。

 

 

 

この「使途不明金」の件についても、やはり一部のジャーナリスト達が以下のようなことを述べています。

 

 

 

 

 

【この巨額の事実上の裏予算が、誰の目にも触れられずに米軍に流れ、ウクライナ戦争の軍資金になっている】

 

 

 

 

 

これも真実かどうか分かりませんが、この説明だと個人的には合点がいきます。

 

 

 

さて、どうも「日本は、非常におかしな方向に進んでいる」と思います。

そのような中、今後の為替相場はどうなるのでしょうか?

 

 

 

日銀の黒田総裁(今の円安を主導している)は、任期があと1年残っています。

ですので、「あと1年は円安が続く」と考えられそうです。

 

 

 

ただし相場の世界では、時に「リーマン・ショック」のようなこともありますので、円安と「決め打ち」はせずに、慎重に取り組むことが肝要だと思います。

「円安」と睨んで取り組むにしても、相場が急転換する可能性も考え、ポジション量に留意するなど、気を付けて取り組むことが大事でしょう。

 

 

 

 

引き続き、慎重さをキープして取り組んでいきましょう。