報道を鵜呑みにしない

 

 

 

米国のジャーナリストである西森マリーさんが、戦場での現地リポートの「舞台裏」について以下のように語っていました。

 

 

 

 

 

【大手報道機関のリポーターが戦場を訪れる場合は、報道機関が所属する国、またはその国が支援する国の軍隊に守られて取材を行います。いわゆる従軍記者です。軍に従う記者なのですから、軍に逆らうことを伝えるはずがありません】

 

 

 

 

 

また、ロシアによるウクライナに対する軍事侵攻については以下のように語っていました。

 

 

 

 

 

【私が知る限り、欧米の大手メディアがウクライナに送り込んだ特派員でロシア語やウクライナ語ができる人は一人もいません。現地語ができない人に独自の取材ができるわけがありません。特派員は、ウクライナ側の広報官がお膳立てをした場所で、ウクライナ側の広報官が仕込んだ目撃者にインタビューをして、ウクライナ側のプロパガンダ(宣伝)を伝えているだけでしょう】

 

 

 

 

 

さて上記のような「舞台裏」を踏まえますと、大手メディアの報道よりもロシア側にもウクライナ側にも属さない「独立系のジャーナリスト」が伝える情報の方が、信憑性が高いと思います。

 

 

 

そんな独立系のジャーナリストで、現場から生でウクライナ市民の声を伝えている人達がいますが、以下のようなことが伝えられています。

 

 

 

 

 

・ウクライナのゼレンスキー大統領は、侵攻するロシア軍と戦うために、刑務所に収監されている凶悪犯に武器を渡して解放している。このため、彼らによる「犯罪」が相次いでいる。

 

 

 

・ウクライナ市民を攻撃したのはロシア軍ではない。ウクライナのアゾフ大隊(日本の公安調査庁も認定したネオナチ組織)である。

 

 

 

・ウクライナのアゾフ大隊は、自分達が行った攻撃を「ロシアの仕業」にしている。

 

 

 

 

 

上記が「真実」であるならば、ウクライナのアゾフ大隊こそが「悪」と言えそうですが、日本も含めた西側メディアは「アゾフ大隊」のことを「ウクライナ軍精鋭部隊」と言い換えています。

 

 

 

ここで考えるべきだと思われるのが、以下の2点です。

 

 

 

 

 

1、そもそも、なぜロシアがウクライナに軍事侵攻したのか?

2、この戦争で儲かっているのは「誰」なのか?

 

 

 

 

 

NATO(北大西洋条約機構)で武器拡散防止を5年間担当し、ウクライナ支援プログラムにも参加している元スイス戦略情報部員のジャック・ボー氏は、以下のような「経緯」を語っています。

 

 

 

 

 

・ゼレンスキー大統領はクリミア(ウクライナから事実上分離し、ロシアに連邦構成主体のクリミア連邦管区として編入された国家)を奪還しようとしていた。

 

 

 

NATOは「見て見ぬふり」をしていたが、ウクライナはドンバス(ウクライナ南東部に位置する、ロシア系住民が多い)を攻撃していた。

 

 

 

・ドンバスを攻撃するよう、ゼレンスキー大統領に背後から圧力をかけていたのは「米国」である。

 

 

 

・プーチン大統領は、ドンバスを軍事的に助けて国際問題を引き起こすか、ドンバスのロシア系住民が潰されるのを傍観するかという難しい選択を迫られていた。

 

 

 

 

 

ところで、鳩山由紀夫元首相は【ウクライナのゼレンスキー大統領は、自国のドネツク、ルガンスクに住む親露派住民を虐殺してきたことを悔い改めるべきだ】と語っていましたが、ドンバスとは、ドネツク、ルガンスクを併せた地方の称ですから、やはりこれらが「真実」と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

大手メディアは「善のウクライナ」と「悪のロシア」が対峙する勧善懲悪のイメージで報道していますが、実情はどうも違うのではないかと思われます。

 

 

 

そして、この戦争で儲かっているのは「米国」ということになりそうです。

 

 

 

まず、米国のオースティン国防長官は米軍事会社レイセオンの元取締役です。

また米軍事会社のレイセオン、ロッキード・マーティンなども今「空前絶後」の利益を上げており、それらの株価も過去最高値になっていますから、やはりこの戦争で儲かっているのは「米国」ということになるでしょう。

 

 

 

「戦争ほど儲かるビジネスはない」という現実が見え隠れします。

ゼレンスキー大統領は「ロシアとの戦争は10年以上続く」と明言しましたし、戦争が長期化することは米国政府も認めていますから、米軍事会社は「まだまだ儲けるつもり」と思われます。

 

 

 

さて、大手メディアの報道については、相場関連の報道についても「鵜呑みにしない」スタンスでいることが大事だと思います。

 

 

 

先週、ドル円は「130円」に接近しました。

20年ぶりの円安水準ですが、実質的な価値を示す「実質実効レート」は50年ぶりの円安水準です。

 

 

 

しかし国際的格付け企業「フィッチ・レーティングス」によると、投資家達が「資産の避難場所」として「円」を評価していることから、日本の対外的な経済の安定性が強まっているという「報道」が先月末頃にあり、その時のドル円は「121円台」でした。

ところが報道とは「逆」に、実際の相場は「更なる円安」へと動いたわけです。

 

 

 

また先週末のドル円は、なんと「誤報」により129円を突破し、「誤報の訂正報道」により128.44円付近まで下落するという展開もありました。

 

 

 

「何かがおかしい」と、常に思っておく必要があると感じます。

 

 

 

そして今、為替相場への「日米協調介入」が盛んに報じられています。

しかし、海外の報道の中には【米国は協調介入を断った】という報道もあります。

 

 

 

 

各種報道を「鵜呑みにしない」スタンスで、今後も慎重に取り組んでいきましょう。