ビットコイン暴落

 

 

 

もしも日経平均株価がわずか数日で28000円から18000円まで下落したとしたら、世の中に凄まじい衝撃が走るでしょう。

同様に、もしもドル円がわずか数日で109円から70.18円まで下落したとしたら、世の中に凄まじい衝撃が走るでしょう。

 

 

 

ところが現実に、上記に匹敵するような値動きが起こったのが、先週のビットコインでした。

 

 

 

ニュースでもずいぶんと報じられましたが、先週、なんとビットコインはわずか数日で512万円から330万円まで下落しました。

 

 

 

下落の理由については色々と言われているものの、私は以下のような理由で、以前からビットコインについては「上昇の可能性」と「下落の可能性」の両方の可能性を感じていました。

 

 

 

 

 

【上昇の可能性】

 

 

 

・多くの専門家が「強気」であった。

 

 

 

おかしな時代(と私が思っている)だからこそ、おかしなもの(と私が思っている)が上がっても不思議ではない。

 

 

 

 

 

【下落の可能性】

 

 

 

・多くの専門家が「弱気」であった。

 

 

 

・基盤技術であるブロックチェーンには弱点があり、量子コンピュータの発展が加速してくると暗号システムが破られる可能性がある。

 

 

 

・ビットコインは取引検証作業やマイニング(採掘)を必要とする本質上、常に膨大な電気代というコストがかかっている。その電力消費量はスウェーデンやマレーシアが1年間に消費する電力よりも多いと言われている。

 

 

 

・ビットコインは価格変動が大き過ぎて、既存通貨の「代替」にはなり得ない(と私が思っている)。

 

 

 

・ビットコインがどれだけ台頭しようとも、既存通貨よりも使い勝手が悪いことに変わりはない(と私が思っている)。

 

 

 

 

 

さて上記のように、私はどちらかというとビットコインの未来に「否定的」だったのですが、それでも投資対象としては【おかしな時代(と私が思っている)だからこそ、おかしなもの(と私が思っている)が上がっても不思議ではない】ということで、上昇の可能性も感じていました。

 

 

 

そして長い目で見ると、ビットコインは上昇を続け、先月までは上がっていました。

ところが先週、ついに「大暴落」したわけです。

 

 

 

巷(ちまた)では、今回のビットコインの大暴落によって、「わずか1日で資金を全額無くした人が続出」等と言われています。

 

 

 

では、今回なぜ、わずか1日で資金を全額無くした人が続出したのでしょうか?

 

 

 

それは、やはり「レバレッジを掛けすぎた」「全力で買っていた」というところに原因があるのは間違いありません。

 

 

 

ここで、先週のコラムの「おさらい」ですが、いわゆる「数学的思考」から導かれる、以下の3つの重要な「教訓」は、常に意識しておくべきです。

 

 

 

 

 

・相場は非合理的に動くことがある。

 

 

 

・強制退場とならないような「資金管理」が重要。

 

 

 

・「まともに考えるとどうなのか?」「適正価格はどうなのか?」といった本質的なことから目を背けてはいけない。

 

 

 

 

 

今回、「わずか1日で資金を全額無くした人」というのは、上記3つの教訓を守れていなかったということです。

 

 

 

ちなみに、「まともに考えるとどうなのか?」「適正価格はどうなのか?」というところについて、以前から世界3大投資家の一人、ウォーレン・バフェット氏は「仮想通貨(ビットコイン含む)は、ほぼ確実に悪い結末が来る」と指摘していました。

 

 

 

同じく世界3大投資家の一人、ジム・ロジャーズ氏も「ビットコインがお金として使用され始めると非合法化される恐れがある」と指摘していました。

 

 

 

このことからも分かるように、私達投資家は、やはりいつだって「まともに考えるとどうなのか?」「適正価格はどうなのか?」といった本質的なことから目を背けてはいけないのです。

 

 

 

すると、今の株価はどうでしょうか?

「まとも」と言えるのでしょうか?

 

 

 

世間では、あたかも「まともである」と解説するような人達もいますが、【GDP、戦後最悪4.6%減】と報じられた日に【日経平均反発、582円高】となるような今の株価が「まとも」であるはずがありません。

これもビットコイン同様、先週の出来事です。

 

 

 

したがって、今回のビットコイン暴落を「教訓」として、私達投資家は、今後先々は株価と為替の「大幅修正」に注意を払うべきでしょう。

 

 

 

ジム・ロジャーズ氏が「次の危機は史上最悪の危機になる。おそらく、株価は値下がりすることになる。50%60%70%、いやそれ以上だろう」と語っているように、今後株価が暴落しても全く不思議ではありません。

 

 

 

為替についても、「円」と「ドル」がひたすら売られてきた流れを考えれば、「1ドル=100円割れ」や、ユーロやポンドとドルの関係においても、パリティ(1ユーロ=1ドル、1ポンド=1ドル)を付けても不思議ではありませんし、現にそう指摘する専門家達もいます。

 

 

 

 

このような全体像を意識しつつ、引き続き頑張りましょう。