史上初の「200」超え

 

 

 

【バフェット氏お気に入り米国株指標が警鐘-正当化困難な突出ぶり】

 

 

 

 

 

上記は約2カ月前に報じられたニュースですが、世界3大投資家の一人であるウォーレン・バフェット氏が用いている、株の割高、割安を判断する「バフェット指数」について言及されていました。

 

 

 

記事には「(バフェット指数を)ここ数日チェックした人なら、恐怖で悲鳴を上げる衝動に駆られるかもしれない」と記されていました。

 

 

 

なぜなら、バフェット指数は「前代未聞」の水準まで上昇しているからです。

 

 

 

ところが、どこまでも「異常」を続けるのが昨今の相場です。

 

 

 

100」を超えると警戒水準とされ、リーマン・ショック時でさえ「116」であったバフェット指数は、先週ついに史上初の「200」を突破しました。

 

 

 

「コロナだ!」「変異株だ!」と騒がれていますが、ニュースにもある通り、正当化するのが困難ほど、株価の上昇が続いています。

 

 

 

一方で、為替については約4年前頃から、しばしば「虫眼鏡相場」などと言われています。

これは「虫眼鏡が必要なくらい値動きが少ない」という意味です。

 

 

 

確かにその通りで、虫眼鏡相場というくらい値動きが少ない状態が続いていますが、それでも株価の上昇が止まらない中で、株価に引っ張られる形で、ジリジリと「円安・ドル安」へと進んでいきました。

 

 

 

そんな昨今の為替相場ですが、私は普段から可能な限り画面に張り付いて、値動きをチェックしています。

 

 

 

すると、例として、しばしば以下のようなことが起こっています。

 

 

 

 

 

・ありとあらゆるテクニカル分析(移動平均、ボリンジャーバンド、一目均衡表、MACDRSI、ストキャスティクスなど)が全て「売り」を示していても「上昇」していく

 

 

 

・複数のフォーメンション分析(ダブルボトム、ダブルトップ、ヘッドアンドショルダーズなど)が全て「買い」を示していても「下落」していく

 

 

 

 

 

「さて、いったいこれはどういうことだろう?」「不正操作(インチキ)か?」と思って調べてみますと、なんと大量の「不正操作」の記事が出てきます。

 

 

 

 

 

【為替不正操作で銀行トレーダーは200のチャットルーム利用も】

 

 

 

 

 

上記も約2カ月前に報じられたニュースですが、バークレイズやシティグループ、JPモルガン・チェースなど銀行7行のトレーダー達が200のオンラインチャットルームを使って、カルテルを形成し(談合し)、為替を不正操作していたというものでした。

 

 

 

しかし上記のようなニュースは「氷山の一角」です。

それこそ調べれば、大量の「不正操作」の記事が出てきます。

 

 

 

このように、先週のコラムでもお伝えしましたが、やはり昨今の相場は「デタラメがデフォルト(基準)」になっていると考えるべきです。

 

 

 

しかし「デタラメがデフォルト(基準)」になっていると認識しますと、どう対処したらいいのかも見えてきます。

 

 

 

例えば為替の場合、ドル円ですと「1ドル=101.17円~118.66円」の範囲で、この4年間は動いています。

 

 

 

もっと長い期間を想定してもいいですが、現実的に「1ドル=1円」になったり、「1ドル=500円」になったりすることはないと言えるでしょう。

 

 

 

つまり、長い目で見れば「ある一定の範囲内」で動くのが為替の特徴で、仮に「ある一定の範囲」の「上限」や「下限」に達しても対処できるような資金管理で運用するならば、遅かれ早かれ「利食い」することができます。

 

 

 

一方で、「デタラメがデフォルト(基準)」であるならば、常に「逆の値動き」も想定すべきと言えます。

 

 

 

「上がる」可能性に対して「下がる」可能性を同時に想定し、その逆もまたしかりです。

 

 

 

要するに、慎重さが大事だということです。

 

 

 

ところで、現在多くの専門家が、相場についての「警鐘」を鳴らしています。

あまりにも「おかしなこと」が続いているからです。

 

 

 

例えば、日本の金投資第一人者として知られ、チューリッヒの子鬼(スイスの諸銀行を舞台として、金融市場で投機筋が暗躍していることを指した表現)とも言われていた元トレーダーの豊島逸夫さんは、最近以下のようなことを語っておられました。

 

 

 

 

 

・リーマン・ショック前に警鐘を鳴らしていた時には、「騒いでいる」「煽(あお)っている」と言われた

 

 

 

・(上記のような)苦い経験があればこそ、今回は、何を言われても警鐘を鳴らす

 

 

 

・株価は経済の実体とあまりにかけ離れており、いつ経済ショックの本震が来てもおかしくない

 

 

 

 

 

まともに考えれば「歴史は繰り返す」で、今後は株の暴落、円高・ドル高、金高・銀高の相場観を想定すべきと言えます。

しかし現実は「デタラメがデフォルト(基準)」となっており、その「逆パターン」も想定する必要があります。

 

 

 

要するに、どこまでも慎重さと忍耐強さが「カギ」と言えそうです。

 

引き続き、頑張りましょう。