【米素人集団、ヘッジファンドを締め上げ勝利】
上記は先日、日本経済新聞で報じられたニュースですが、他の方々のメディアでも「米素人集団がヘッジファンドに勝った」というニュースが報じられました。
この件は、私の周囲でも何回か話題に上りましたので、簡単に概要を説明したいと思います。
さて、インターネット上に「レディット」というオンライン掲示板があります。
この「レディット」で、米素人集団(個人投資家達)が情報交換を行っていました。
彼らがまず標的にしたのが、ゲームストップ(米ビデオゲーム小売大手)という株でした。
一方、ゲームストップの株を空売り(値下がりで利益を狙う)していたのがヘッジファンドでした。
そのような中、米素人集団(個人投資家達)100万人以上が束になってゲームストップ株を買い、わずか数日で株価を6倍にし、ヘッジファンドが「損切り」に追いやられた、というわけです。
米素人集団(個人投資家達)は、他にも「米映画館チェーン大手AMC」「通信機器メーカーのブラックベリー」「小売りチェーンのベッド・バス・ビヨンド」など、ヘッジファンドが空売り(値下がりで利益を狙う)していた株を束になって買い、ヘッジファンドを「損切り」に追いやっていきました。
ところで、このような「以前は無かった事態」に対し、米金融当局は戸惑っているようです。
彼ら米素人集団(個人投資家達)の多くが、ロビンフッダー(米ロビンフッド証券が提供する同名のスマホアプリだけで売買する人達、3950万人にも上る)です。
そのような中、米ロビンフッド証券に対して当局から圧力がかかったのか、米ロビンフッド証券は「ヘッジファンドが空売りしている銘柄」の購入に「極端な制限」をかけました。
すると、それに対して彼ら米素人集団(個人投資家達)の多くが怒り、米ロビンフッド証券の批判的なレビュー(評価)をGoogle Playアプリストアに大量投稿しました。
すると今度は、Googleが「10万件の否定的なレビューを削除する」という行動に出て、Googleまでもが批判の嵐にさらされました。
ちなみに、彼ら米素人集団(個人投資家達)は「次は銀(Silver)だ」と言い、銀(Silver)に標的を定めました。
彼ら米素人集団(個人投資家達)は、「ヘッジファンドや大手金融機関が、今まで意図的に銀(Silver)の価格を引き下げてきた。彼らに報復をしよう!」と団結し、先週は一斉に銀(Silver)を買いました。
その結果、銀(Silver)は一時、8年ぶりの高値を付けました。
さてここで、米素人集団(個人投資家達)、ヘッジファンドや大手金融機関等、双方の「言い分」が話題となっています。
・ヘッジファンドや大手金融機関等が今まで散々、好き勝手に相場を動かしてきた。それが、彼らが「損切り」を強いられるや規制強化となるのは、おかしい。
【ヘッジファンドや大手金融機関等の言い分】
・米素人集団(個人投資家達)の行動は金融市場の信頼性を損ね、金融システムの安定にも悪影響を及ぼしかねない。
上記のような双方の言い分があるわけですが、私や私の周囲では、今回の件に対する感想が一致しています。
それは「どっちもどっち」です。
しかし、「どちらかというと、米素人集団(個人投資家達)の肩を持ちたい」です。
なぜなら、米素人集団(個人投資家達)の言い分の通りで、ヘッジファンドや大手金融機関等は今まで散々、好き勝手に相場を動かしてきたどころか、悪行の限りを尽くしてきた、と言っても過言ではないからです。
事実、ヘッジファンドや大手金融機関等は、過去に相場の不正操作で幾度となく制裁金を科されています。
一方、ヘッジファンドや大手金融機関等の言い分も「当たって」おり、コロナ禍での株高など、既に金融市場の信頼性は損なわれていると思いますが、このままいくと、たしかに金融システムの安定にも悪影響があるでしょう。
それはすなわち、株式市場の「大暴落」という形で表れてくると思います。
さて個人投資家として一番重要なのは、このような「滅茶苦茶になってきた相場」にどう取り組むかだと思います。
過去、リーマン・ショック等、株式市場の暴落局面では、為替は決まって「円」や「ドル」が買われました。
また銀価格の急騰を受け、先日、世界3大投資家の1人であるジム・ロジャーズ氏は「銀価格は50ドルを突破する」と発言しました。(現在は26ドル台)
一方で先日、YouTube再生回数6000万回を超える投資家の高橋ダン氏は以下のような発言をしていました。
・ウォール街では、私がトレーダーとして仕事をしていたころから「世界経済は世界中の負債によっていつか崩壊する」といわれていました。
・金(Gold)が近い将来最も有力な投資先になります。
やはり、株式市場の暴落を想定し、円高・ドル高、金高・銀高の相場観で取り組むのが正解だと思います。
引き続き頑張りましょう。