ボルマゲドン

 

 

 

株式投資をしていない一般の人達が「おかしいのではないか?」と言うくらい、今の株価は歪んでいます。

 

 

 

また多くの専門家達も指摘しているように、今の為替市場も相当歪んでいます。

 

 

 

歪みの背景には「買うから上がる、上がるから買う」という行為が繰り返されていることがあり、株も為替も完全に「材料を無視した相場になっている」と、多くの専門家達によって指摘されています。

 

 

 

現状を改めて分析したいと思います。

 

 

 

世界3大投資家の一人であるウォーレン・バフェット氏が用いている、株の割高、割安を判断する「バフェット指数」について、以下に整理してみます。

 

 

 

 

 

・バフェット指数の警戒水準は「100」である。

 

 

 

・リーマン・ショック前には、バフェット指数が「116」まで上がった。

 

 

 

2021115日時点で、バフェット指数は「190」である。

 

 

 

 

 

昨今、コロナ禍にもかかわらず株高が延々と続いており、上記のように、株の割高、割安を判断する「バフェット指数」が過去最大、前代未聞の「190」となりました。

 

 

 

ちなみに、バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの株主へ宛てた書簡には「明日、株価に何が起こるか分かりません。時折、市場の大幅な下落、おそらく50%以上の規模の下落があります」との文言があります。

 

 

 

バフェット氏の言うように、今の世界の実体経済を直視しますと、株価は50%以上の規模の下落があって「妥当だ」と、私も思います。

 

 

 

実際、ジム・ロジャーズ氏(世界3大投資家の一人)も、「次の危機は史上最悪の危機になる。おそらく、株価は値下がりすることになる。50%60%70%、いやそれ以上だろう」と語っています。

 

 

 

そのような中、バフェット指数が「190」という、前代未聞の数字を延々と更新していることが最大の理由だと思いますが、バフェット氏が率いる投資会社バークシャー・ハサウェイの手元資金は、過去最高の1465億ドル(約15.2兆円)にもなっていると報じられています。

 

 

 

一方で、今から2カ月ほど前に「リーマン・ショックのような危機が起きて、世界経済がクラッシュする危険がある」と語ったのが孫正義さんで、孫さんは「リーマン・ショックのような危機」=「最悪期」に備えているとのことで、「手持ちのキャッシュを800億ドル(約8.3兆円)用意した」といいます。

 

 

 

さらに今の「異常」とも言える株高への警告の声は、様々な専門家達からも上がっており、ハーバード大学の研究者らの論文には「現在の株高は、過去のバブルの悪い終わり方の共通点が、ほぼ当てはまっている」と記されています。

 

 

 

ちなみに、米金融大手「バンク・オブ・アメリカ」は以下のような指摘をしました。

 

 

 

 

 

・「ワクチン完成」のニュースで売りなさい。

 

 

 

・今の株高は「強欲的な」投資家達の売買によるものである。

 

 

 

・政治は「向こう見ず」になっている。

 

 

 

・中国が失速し、消費者も失速している。

 

 

 

2021年の現状は「全てが有害に混ざり合った」結果である。

 

 

 

 

 

さて、上記に「強欲的な」という表現がありますが、日本の株式市場に関して言えば、なんと国内最大の株式投資家が「お札の刷れる日銀」という異常な事態となっています。

 

 

 

「独立」を掲げる日銀ですが、背後に強烈な政治的圧力があるのでしょう。

 

 

 

つまり、今の歪んだ相場は「強欲的な」投資家達の売買と、日銀などの「公的機関」の売買によって形成されているのです。

 

 

 

では、歪んだ相場の修正は「いつ」になるのでしょうか?

 

 

 

前述のように、バフェット氏が「明日、株価に何が起こるか分かりません」と言う以上、完璧なタイミングは誰にも分からないと思います。

 

 

 

しかし、米金融大手「バンク・オブ・アメリカ」は「ワクチン完成のニュースで売りなさい」と言っており、「ワクチン完成」のニュースが相場修正の「きっかけ」になるかもしれません。

 

 

 

また最近よく言われるようになっているのが、「ボルマゲドン」という言葉です。

 

 

 

「ボルマゲドン」は、ボラティリティ(価格変動)とアルマゲドン(最終戦争)を組み合せた造語であり、ボラティリティ(価格変動)が大きくなることによって驚いた投資家達が、一斉に株を手放すことなどによって引き起こされる「最終戦争」のような暴落を意味します。

 

 

 

この「ボルマゲドン」が、そろそろ起こるのではないかと言われています。

 

 

 

今から約3年前の20182月、NYダウは今よりも安く、約25000ドルを付けていましたが、【666ドル安 ⇒ 1175ドル安 ⇒ 1033ドル安】と、わずか1週間の内に暴落が続いたことがありました。

この当時の暴落が「ボルマゲドン」と言われました。

 

 

 

そして実はその当時の状況と、現在の状況が「酷似している」と、専門家達が指摘しています。

 

 

 

もしも「ボルマゲドン」の再来となれば、今度はさらに「強烈」となるのではないでしょうか?

 

 

 

円高、ドル高、金高、銀高の相場観で、忍耐強く取り組むことが正解になると思います。

 

 

 

 

引き続き頑張りましょう。