リーマン・ショックから12年が経ちました。
ちなみに、2008年9月15日のリーマン・ショックから同年末にかけての為替は以下のように推移しました。
ドル円 105.48円 ⇒ 91.89円(13.59円高)
ユーロ円 151.37円 ⇒ 127.78円(23.59円高)
ポンド円 190.41円 ⇒ 133.56円(56.85円高)
豪ドル円 86.51円 ⇒ 65.38円(21.13円高)
ユーロドル 1.4340ドル⇒ 1.3904ドル(0.0436ドル高)
ポンドドル 1.8387ドル⇒ 1.4351ドル(0.4036ドル高)
かなり大きく円高に推移したことが分かります。
またドル高に推移したことも分かります。
今改めて、この「値動き」をしっかりと意識しておく必要があると思います。
と言いますのも、現在のアメリカの混乱ぶりが「凄まじい」ことになっているからです。
以下に、最近のアメリカ関連のニュースを整理してみます。
・米カルフォルニア州の山火事、焼失面積過去最大に 東京都の3.7倍
・山火事の影響で、オレゴン州も緊急事態 50万人が避難
・「19世紀の南北戦争以来だ」とまで言われるほど亀裂が深まる米社会
・米「内戦」に備える新たな暴力集団ブーガルー
・デモ同士の単なる衝突を超越し、まるで「内戦」状態の米国
・ランド・ポール米共和党上院議員、ホワイトハウス付近で群衆から攻撃
・波乱は不可避 大統領選終盤に入り、不穏な雰囲気が漂う米国
・「米大統領選後は訴訟や暴動などがエスカレートする」という予測が相次ぐ
・トランプ大統領がFOXニュースのインタビューで「この週末に、ある人物がとある場所から飛行機に乗ったところ、機内は黒っぽい服や、そろいの黒服を着た悪党どもでほぼ満席だった。機内は略奪者や無政府主義者、暴徒らでいっぱいだった」と語り、民主党の大統領候補ジョー・バイデン氏については「あなた方が聞いたこともない、暗い影に潜む人々の操り人形だ」と語った
・ニューヨークやニュージャージで大量の州外脱出者
・全米50の大都市のうち48都市で暴動が起きている
・NY市民の5人に2人が、可能ならばNY市を離れ、どこか別の場所に移り住みたいと回答
・米警察の信頼、過去最低 世論調査 分断も顕著
・米連邦高裁、スノーデン氏が暴露した大量監視に違法判決
・英紙ガーディアンが「新型コロナウイルスのパンデミックにより米国で5400万人が飢えに直面している」と報道
さて、相場の世界ではよく「セプテンバー(9月)サプライズ」「オクトーバー(10月)サプライズ」「ノベンバー(11月)サプライズ」「ディセンバー(12月)サプライズ」などと言われることがあります。
秋から年末にかけて、情勢を大きく変えるような、驚天動地の事件が起きることがあるということです。
2001年の9.11同時多発テロ事件、2008年のリーマン・ショックは、まさに「セプテンバー(9月)サプライズ」だったと言えるでしょう。
そして上記のようなアメリカ関連のニュースを意識したときに、近いうちにサプライズ(驚天動地の事件)が起こっても全く不思議ではないと思います。
このように、現在のアメリカの混乱ぶりが「凄まじい」ことになっているのは疑いの余地がないと思いますが、単純にGDP(国内総生産)の減少度合いで比較しますと、年率換算で、イギリスで60%減、ユーロ圏で40.3%減、アメリカで32.9%減、日本で28.1%減と報じられており、イギリスやユーロ圏はアメリカ以上に打撃を受けていることが分かります。
そのような中、世界3大投資家の一人であるジム・ロジャーズ氏は「人々は危機の際に、ポンドやユーロなどの他通貨に比べて、ドルが優れていると思うものだ。実際はそうでなくても、そのように考えて行動する」と語っています。
またリーマン・ショック当時の値動きを振り返ってみましても、やはりこの先は円高・ドル高の展開になる可能性が高いと思われます。
一方で、欧州では「金(GOLD)は嵐の晩に輝く」という言葉があります。
このような全体像を踏まえますと、やはりこの先はしっかりと「有事」を意識して、有事の円、有事のドル、有事の金、有事の銀ということで、円高・ドル高、金高・銀高の相場観で臨むことが正解になると思います。
引き続き、頑張りましょう。