バブル崩壊

あけましておめでとうございます。

 

昨年中は色々とお世話になり心よりお礼申し上げます。

 

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

「はがき1枚分」の「土地」が67万5000円、坪単価が「1億5074万円」・・・・・

 

 

これは銀座中央通り、鳩居堂(きゅうきょどう)前の路線価です。

 

ちなみに路線価は相続税及び贈与税の財産を評価する場合に適用されるもので、市場でやり取りされる70%程度の値段になります。

 

つまり、市場でやり取りされる値段は「坪単価2億円」を超える計算になってきます。

 

 

このことが、現在「バブル超え」と報道されています。

 

【都心マンション「坪単価バブル超え」は歴史的な出来事】などという報道もありました。

 

 

しかし現在の世の中に、はたして当時のバブル期のような「社会を覆っている熱のようなもの」が本当にあるでしょうか?

 

 

私はこの状況を「異常だ」と思っています。

 

それも当時のバブル期よりも「悪質」な「異常ぶり」だと思っています。

 

 

現在、世界の株価はアメリカ、日本、欧州、中国もバブルと言える状態です。

 

 

著名投資家のウォーレン・バフェット氏が株価の割高・割安水準を判断するために使っている「バフェット指数」は「過去50年で最高」になっており、警戒水域と言っても過言ではありません。

 

 

そしてノーベル経済学賞を受賞したイェール大学のロバート・シラー教授が考案した「シラーPER」も「30倍」を超え、1929年の世界恐慌前の水準にも達しており、株価は警戒水域と言っても過言ではありません。

 

 

さらに、アメリカのウィルシャー・アソシエイツ社が算出、公表している「ウィルシャー5000」も確度が高い株価指数と言われているのですが、やはり「過去最高」で、警戒水域と言っても過言ではありません。

 

 

これらの指数からも判断できますが、「バブル崩壊は不可避」「バブル崩壊は確実」と言えるのではないかと思います。

 

 

実際、アメリカのウォール街でも「いつ、誰がバブル崩壊のトリガー(引金)を引くのか」などという会話が頻繁になされているようです。

 

 

このように土地価格も株価も「異常」であるなら、それらの影響を受ける為替レートも「異常」で、金価格や銀価格も「異常」と言えます。

 

 

この先、この「異常さ」に目をつむって付き合っていくか、「この異常さは必ず修正される」と信念を持って付き合っていくか・・・・・このような二択が私達投資家に迫られていると思います。

 

 

実際のところ、前述の「当時のバブル期のような社会を覆っている熱のようなもの」については、あるはずもありません。

 

 

IMF(国際通貨基金)のチーフエコノミストが「世界の9割で景気減速」と警鐘を鳴らしている通りで、輸出や輸入といった貿易収支も世界経済の減速を示していますし、自動車や電気製品などの耐久消費財や建築材料となる粗鋼生産量も世界経済の減速を示していますし、工作機械受注も設備投資の抑制が世界的に広がっており、世界経済の減速を示しています。

 

そして他にも非常に多くの「世界経済の減速を示す」兆候があります。

 

 

そのような中、格付け会社ムーディズが指摘する「世界最大の脅威」は、中国の社債だそうです。

 

報道でも【中国社債の不履行が過去最高 借金依存に限界】といったような形で、中国の社債に関するニュースが盛んに報じられてきています。

 

 

さらに、地政学的リスクも無視できません。

 

 

アメリカ及びヨーロッパ諸国によって結成された軍事同盟「NATO」は現在、ロシアとの国境を接する「東ヨーロッパ」で軍事増強を進めています。

 

 

そしてこれに対抗する形で、ロシア軍も国境線付近へ兵力を増強しています。

 

 

このような中、ロシア軍を統括するゲラシモフ将軍が「第3次世界大戦」について言及しました。

 

「このままの緊張関係が続けば、偶発的な戦闘がいつ起きても不思議ではない。そうなれば、間違いなく第3次世界大戦の始まりになる」というわけです。

 

 

この熾烈な争いの背景には、アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、ウクライナさらには中国まで巻き込んだ「天然ガス利権」があるようです。

 

 

そして「第3次世界大戦」といえば、先日イランの国民的英雄で、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官が米軍によって殺害されました。

 

 

これを受け、【第3次世界大戦が現実に!? 米VSイランの深刻度】などという報道も飛び交う中、本日の日経平均株価は大きく下落、為替は円高に振れ、金や銀は大きく上昇しています。

 

 

いずれにせよ、このような世界の全体像を考えた時に、今の土地価格や株価が「まともなのか?」と考える必要があると思います。

 

 

私は「バブル崩壊」に備えて、土地価格と株価は下落する、為替は円高に修正される、金および銀は高騰する・・・・・とみておく方が賢明だと思います。

 

 

ひとつ参考にしていただければ幸いです。