相場の世界では、上記のような「有名な話」があるのですが、最近は頻繁にこのような会話がなされています。
同時に、最近はチート(いかさま、インチキ)という単語も頻繁に飛び交っています。
なぜなら、ニュース等を冷静に分析すればするほど、今の相場が「狂っている」という結論に至るからです。
「狂った」相場がずっと継続しているのも、どこかでチートが行われ、それをチートと認識しないAIが相場を主導するようになってきているからだと思います。
連日のように最高値を更新する米国株、それに追随して年初来高値を更新する日経平均株価、株高だから円安なのだと言われる為替・・・といった具合です。
例えば、以下のような「ある米国企業の株価」について考えてみますと、今の相場がいかに「狂っているか」が分かると思います。
・売り上げが8年間で30億ドル(約3290億円)減少
・1株あたりの純利益が8年間で70%減少
・純資産が8年間で120億ドル(約1兆3160億円)減少
上記の「ある米国企業の株価」は、この8年間で1.5倍になり、過去最高値を更新しました。
しかもこれは一例に過ぎず、同様のケースがアメリカには「数百企業」もあるのが実態です。
今のアメリカでは、このようなことが常態化しているので、「国家ぐるみの粉飾」というのが世界の投資家達に知られてきています。
国家ぐるみのチートだということです。
先週のコラムでお伝えした「日本が今年9月に過去最大の米国債売却を行った」のも、「さすがにおかしいでしょ」という判断からだと思います。
同様に、他の国々も現在凄まじい勢いで米国債を売却しています。
冒頭の「パーティーで踊ろう。ただし、出口に近いところで!」についても、今の相場がいつ暴落してもおかしくない、いつひっくり返されてもおかしくないからこそ、言われていることです。
以前のコラムでもお伝えしましたが、例えばブレグジット(イギリスのEU離脱)が決まった「2016年6月23日」には、以下のような値動きが現実となりました。
・ドル円(106.79円 → 98.89円)
・ユーロ円(121.96円 → 109.52円)
・ポンド円(160.07円 → 133.18円)
・ポンドドル(1.5016ドル → 1.3222ドル)
今もしも、このような「激しい」値動きが起こった時に、株を保有していたり、円安で勝負していたりしたら、それこそダメージが甚大です。
だからこそ、「パーティーで踊ろう。ただし、出口に近いところで!」と言われるわけです。
つまり、今の相場については「綱渡りが続いている」と認識する方が賢明です。
先日、アメリカの議会上院は、香港での人権と民主主義の確立を支援する法案を全会一致で可決しました。
そしてこの法案に、トランプ大統領も署名しました。
一方で、中国はこれに猛反発し、報復措置を取るのは確実とみられています。
習近平国家主席も「如何なる外部勢力も、香港に干渉することを許さない」「その決意が揺らぐことは絶対にない」と警告しています。
このような中、アメリカはEUとも争っています。
関税を巡っての報復合戦が繰り広げられており、その様子が報じられています。
さらに現在は、2008年にリーマン・ショックを引き起こした「サブプライム住宅ローン」の関連商品と類似したCLO(ローン担保証券)への投資が急増しており、日銀も「大規模な損失を被りかねない」と警鐘を鳴らしています。
さらに、方々からも警鐘が鳴らされています。
このような状況ですので、今はまさに「ババ抜きゲーム」だと思います。
慎重さを崩さずに、取り組んでいきましょう。