JPモルガン

 

微妙な「変化」を感じるニュースがありました。

 

 

 

まず、5月のコラムでは以下のことをお伝えしていました。

 

 

 

 

 

インターネット上では「銀価格の引き下げはJPモルガンによる凶悪犯罪である」といった情報がいくつも出ています。

 

 

 

そして本来、凶悪犯罪であれば取り締まるのが「筋」ですが、真相については、取り締まる側であるべき米司法省やFRB、さらにはSEC(証券取引委員会)といった「当局」の内部が分裂しており、「真面目に取り締まろうとするグループ」と「金融機関とグルになっているグループ」があるという事のようです。

 

 

 

実際に、アメリカではJPモルガンに対して銀価格不正操作の訴訟が起きたこともあるそうですが、この時JPモルガンは「弊社はアメリカ政府の代理として価格操作をしただけ」との申立弁明をして、無罪放免となったそうです。

 

 

 

ではなぜ「アメリカ政府の代理として価格操作」という話になってくるのでしょうか?

 

 

 

現在、世界の中央銀行は、こぞって「金(ゴールド)」を買っています。

 

さらにその「買い」の規模は、1971年の「ニクソン・ショック」以来の最高水準に達しています。

 

どうも何かしらの「有事」に備えて、「金(ゴールド)」を買っているようです。

 

 

 

そのような中、アメリカ政府としては「命綱のドルを防衛する」という目的のために、ドルのライバルとなり得る「金(ゴールド)」を下落させたい、という思惑があるようです。

 

しかし「金(ゴールド)」そのものを価格操作で下落させるよりも、金よりも圧倒的に割安である銀を下落させる方が簡単だということで、銀を下落させるのです。

 

すると銀につられて金も下がってくる、というわけです。

 

 

 

 

 

さて、上記の「弊社はアメリカ政府の代理として価格操作をしただけ」という申立弁明からも分かりますが、アメリカ政府とJPモルガンは「組んで」いたことが分かります。

 

それも「命綱のドルを防衛する」という目的があってのことです。

 

 

 

ところが先週報じられたニュースでは、「JPモルガンが自社の決算報告で、ドルの時代は終わりを迎えつつあると警告した」「ドルの下落が生じるのは、もう時間の問題である」「他の通貨や貴金属を優遇することを助言する」等と報じられたのです。

 

 

 

一体何があったのでしょうか?

 

もしかしたら、アメリカ政府とJPモルガンの間で何かがあったのでしょうか?

 

 

 

真相は分かりませんが、金も銀も5月の終わり頃を「底」として、現在上昇を続けています。

 

JPモルガンによる凶悪犯罪である」とまで言われた銀の下落も、5月の終わり頃が「ピーク」だったということです。

 

 

 

そして、上記の「他の通貨や貴金属を優遇することを助言する」という報道の通り、JPモルガン自身も銀の「売り攻勢」をやめて「買い攻勢」に転じたのかもしれません。

 

実際に、銀は5月の終わり頃から上昇を続けているからです。

 

しかも直近1カ月の上昇率は、円でも金でもなく、銀(JPモルガンがこれまで売っていたとされる)が1位となっています。

 

 

 

さてJPモルガンといえば、大西恒樹(おおにしつねき)さんの発言も参考になります。

 

 

 

大西恒樹さんは、元JPモルガンの為替ディーラーで、今回の参議院選挙で「れいわ新選組」が擁立した方でもあります。

 

「希望~日本から世界を変えよう(フェア党)」や「私が総理大臣ならこうする 日本と世界の新世紀ビジョン(白順社)」等の著書もあります。

 

 

 

そのような大西恒樹さんが、以下のような発言をしています。

 

 

 

「私はかつて、JPモルガン銀行というアメリカの銀行で為替ディーラーとして働いていました。その私の経験から言えば、ドル円の為替レートは50円以下になっても全く不思議ではありません」

 

 

 

「日本はバブル崩壊後も黒字を稼ぎ続け、3兆ドルもの世界最大の対外純資産を誇る、世界一のお金持ち国になりました。しかし、その黒字は全て外貨で貯まり、皆さんのためにはほとんど使われず、海外、特にアメリカに貸しっ放しです。(中略)だから皆さんは、日本が世界一のお金持ちと言われても全くピンと来ない。(中略)私たちは根本的に国家経営を間違え続けてきたのです」

 

 

 

 

 

大西恒樹さんの発言からも分かりますが、「日本は世界最大の対外純資産を誇る、世界一のお金持ち国」です。

 

大西さんの言う通り、全くピンと来ない方が多いと思いますが、世界中の投資家はこの事実を知っています。

 

だからこそ、世界で何か「問題」が発生すると円高が進む、昔から「有事の円」と言われるのです。

 

 

 

さて、前述の「他の通貨や貴金属を優遇する」や「ドル円の為替レートは50円以下になっても全く不思議ではない」といったことからも、今後の投資戦略としては「金買い・銀買い」や「円買い」が良いのではないでしょうか。

 

 

 

そのような中、もうひとつの米金融大手であるゴールドマン・サックスは「米大企業の景況感はこの1年間で最低」と分析し、最近ブルームバーグが報じています。

 

このようなニュースも、微妙な「変化」を感じさせるニュースです。

 

 

 

やはり今後は「金買い・銀買い」や「円買い」が正解になるのではないかと思います。

 

 

 

引き続き頑張っていきましょう。