「世界は既に激変している」と言われています。
正確には今も激変中だと思いますが、昔はSF映画でしか存在しなかった世界が次々と現実になってきています。
インターネット、携帯電話、スマホ、タブレット、AI、AIロボット、自動運転車、ドローン、空飛ぶ車、VR、AR、3Dプリンター、空中3Dディスプレイ、レーザービーム兵器、透明マント、遺伝子操作、脳インプラント、量子テレポーテーション・・・
上記のように、挙げればキリがないくらいです。
そして以前日本経済新聞が報じていましたが、性能がスーパーコンピューターの9000兆倍という「量子コンピューター」の研究が今世界では急加速しているそうです。
一方で、グーグルの投資部門は「人間は500歳まで生きることが可能だ」と発表しています。
科学者たちはマウスにおいては劇的な寿命の延長に成功しており、寿命を伸ばすためのさらに風変わりな研究にも着手しているそうです。
それは遺伝子工学によるものから、超小型ロボットを用いて細胞の劣化に対処するもの、人体器官をロボットやクローンで置き換えるものなど様々あり、人間の意識を機械に「アップロード」する試みまで存在するそうです。
まさに世界は激変中であり、「現実がSFを超えた」という声もあるようです。
最近も、中国が2020年までに「人工の月」を打ち上げるとか、NASA(米航空宇宙局)がなんと「金星」への有人飛行を計画している、といったニュースが報じられています。
時代はどんどん変わってきています。
相場の世界においてもAIの影響なのか、昔と比べてずいぶんと変化してきました。
例えば先々週も先週も、株価の急落がありましたが、為替はほとんど動きませんでしたし、また国債もほとんど買われませんでした。
従来では考えられないような展開になっています。
ご存知の通り株にはリスクがありますが、国債は「国」が発行するだけに安全だろうという事で、従来は株が下落する局面では国債が買われるのが常でした。
ところが今回の株価急落局面では国債はほとんど買われなかったので、国債すらも危険視されてきた可能性があります。
もしもそうだとすると、これは金融危機の前触れかもしれません。
さらにこれも日本経済新聞が報じていたのですが、相場の世界においてもAIを活用する動きが広がっているという事で、「超高速取引」「ディープラーニング(深層学習)による相場予測」「ニュースを瞬時に分析して自動売買するアルゴリズム取引」といった事例が目立ってきているとの事です。
そしてそれらはAI同士の戦いになってきているとの事です。
このようにAIが台頭する相場において、私達人間の投資家がどう向き合えばいいのかという問題がありますが、金融情報学が専門で東京大学大学院の和泉教授は「人間の方が優れている点もある」と言います。
それは、「AIは短期的な取引には強いが、金融危機や災害、テロなどの突発的な事態には弱い」との事です。
そして私達人間の投資家は、「何かおかしいぞ」「そろそろ何かが起こるのではないか」といったような人間的な感覚こそを大事にすべきだと言います。
そのような人間的な感覚を培うためにも、普段から複雑な社会の動きや変化を把握することに努めるべきだとの事です。
一方で、アメリカ金融大手のメリルリンチ(バンクオブアメリカ・メリルリンチ)はかつて「Grow Rich Slowly」というタイトルの本を出版したことがありました。
タイトルの意味は「ゆっくり確実にお金持ちになろう」といった意味です。
どんな人でも「早くたくさん儲ける」方が嬉しいのが普通ですが、これを本気で追求していくと、どんどん投資がギャンブル的になっていきます。
そしてギャンブルの結末というのは、往々にして悲惨な結末になりがちです。
だからこそ「早くたくさん儲ける」とは反対に「ゆっくりと少しだけ儲ければいい」とスタンスを切り替えることが重要で、そうすることで好転していくのが「投資の本質」だと、この本では語られています。
世界が激変し、相場の世界も激変している時代だからこそ、上記のような「人間的な感覚」や「ゆっくりと少しだけ儲ければいい」というスタンスが、これからの時代の「成功の鍵」になってくるように思います。
引き続き頑張りましょう。