「従来のコンピュータで3年2カ月かかる処理が1秒で処理できる」
昨年、NASA(アメリカ航空宇宙局)、USRA(大学宇宙研究協会)、グーグルによる記者会見が開催され、そこで言及された「量子コンピュータ」についての事です。
「量子コンピュータ」を2年に渡って運用し、性能テストを行ってきた結果、上記のような衝撃的な事実が明らかになっています。
「従来のコンピュータで3年2カ月かかる処理が1秒で処理できる」という事は、従来のコンピュータよりも1億倍高速で処理できるという事です。
量子コンピュータというと、スーパーコンピュータ「京」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、量子コンピュータはスーパーコンピュータ「京」さえ太刀打ちできないほど凄いそうです。
量子コンピュータについては1990年代頃から言われておりましたが、実用化にはまだ数十年かかるとも言われていました。
それが早くも完成したという事です。
量子コンピュータが完成した結果、これからどうなるのかといいますと、人口知能(AI)が加速するだろうという事です。
現在でも、IBMの人工知能「ワトソン」が医者の思いもよらぬ治療法を続々発見していると報じられています。
香港では、人口知能(AI)が上司の代わりに地下鉄エンジニアの勤務シフトを生成しているそうです。
そして、人工知能(AI)が加速すると、相場の世界への影響も出てきます。
現在、日経平均株価の翌月の騰落予測において、的中率90%の人工知能(AI)があるそうです。
なんだか凄い時代になってきたものです。
量子コンピュータについては、現在でもグーグルやアメリカ政府が莫大な投資を行っているそうです。
今後、さらなる進化があるでしょう。
シンギュラリティ(人工知能が人類の知能を超える転換点)が2045年であるとの説があり、これについては専門家の間でも賛否両論ありますが、天才実業家のイーロン・マスクが人工知能(AI)に細心の注意を払う必要があるとコメントしている事もあり、気になる点だと思います。
今回、このような事を書かせていただいていますのも、相場の世界に対しての「意識改革が必要」だと強く思うからです。
有名な話ではありますが、オックスフォード大学や野村総合研究所によると、今後10~20年先には雇用人口の約半数が人工知能(AI)に代替されると予想されています。
そうなってくると、我々にとって相場の運用で稼ぐ事の重要性が今後さらに高まってくるはずです。
間違っても、負けるわけにはいきません。
現在でもHFT(超高速取引)といって、スーパーコンピュータが1秒間に数万回取引するようなものが跋扈しています。
機関銃に対して日本刀で向かっていく事について「剣では勝てん」と言った坂本龍馬の言葉を思い出す必要があります。
したがって、私は、相場の世界に対しての意識改革として「今まで以上の慎重さで接する」「今まで以上に腰を据えて焦らずに取り組む」事が重要ではないかと思っています。
我々の住む世界は、凄まじいスピードで変化しています。
相場の世界においても、より一層の慎重さを持って取り組みたいものです。