政治

 

「自民党も嫌いだし、民進党も嫌いだから」

 

 

 

私が懇意にしている方が某市長選挙への出馬を要請されました。

 

しかし、上記のように回答し、断ったとの事です。

 

実は、以前に某知事選挙への出馬を要請された事もありましたが、その際も断っています。

 

 

 

そういう事情もありまして、私は政治にまつわる諸々を聞く事があります。

 

例えば、出馬要請に関していえば、要請される時点で候補者の事はかなり調べ上げられており、経歴、金銭問題、家族問題、異性問題、反社チェック等、あらゆる事を調査された上で大丈夫だろうという事になって、ようやく声がかかるという流れのようです。

 

 

 

さて、国内政治ですが、ここにきて、ようやく加計学園問題がクローズアップされてきました。

 

先々月のコラムでも取り上げましたが、加計学園が愛媛県今治市に岡山理科大学「獣医学部」建設用地を取得した際の問題がクローズアップされています。

 

安倍首相としては、森友学園問題よりも、こちらの問題こそ口止めしたかったのではないかと言われており、下手をしたら退陣に追い込まれるかもしれません。

 

 

 

一方で、米国政治も荒れています。

 

 

 

「トランプ大統領がロシアのラブロフ外相に、イスラム国に関する機密情報を漏洩した」

 

「トランプ大統領はロシアの協力によって政権に就いた」

 

「トランプ大統領は捜査妨害目的で、コミーFBI長官を解任した」

 

 

 

上記のような様々な事が言われており、先週はこれらを理由に、リスク回避の動きが強まり、ドル売り円買いとなる場面がありました。

 

 

 

もしも、これらが真実であるならば、かなり危うい事態だと思います。

 

例えば、機密情報の漏洩に関していうと、「情報源の命を危険にさらす」とイコールになるからです。

 

機密情報は諜報活動あってのものですが、諜報の世界は、「拷問」が当たり前のように行われている世界です。

 

過去には「1週間も眠らせなかったり、家族に危害を及ぼすと脅したりするなど過酷な拷問が繰り返された」といった実態が暴露された事がありましたが、今でも実態は変わりません。

 

つまり、機密情報というものは「人の命」に関わってくるものでもあり、だからこそ「機密」であって、それを漏洩するとは言語道断というのが国際政治の常識です。

 

ちょうど、つい先日も「中国 CIA情報提供者を殺害か」といったニュースがあったところです。

 

 

 

さて、メディアの報道を見ていると、いわゆるトランプ・スキャンダルが全て真実のように思われがちなのですが、ここは一歩引いて見なければなりません。

 

 

 

「機密情報を漏洩した」とされる問題では、マクマスター安全保障担当補佐官が全面否定し、トランプ大統領を守る発言をしましたが、「漏洩したのはマクマスター本人ではないか」という情報もあるからです。

 

マクマスター氏はトランプ大統領にポストを解任されそうになっていたため、自身のポストを守るためにマッチポンプを行ったとされる情報が出ているのです。

 

 

 

また、「ロシアの協力によって政権に就いた」とされる問題では、ウィキリークスのジュリアン・アサンジ氏がこれを否定しています。

 

昨年の大統領選挙の際、クリントン陣営にとって不利な情報がいくつも出てきた事で、「トランプ氏を支持するロシアがハッキングをしたせいだ」「トランプ政権はロシアと通じており、政権の正当性が疑われる」等と報じられていますが、アサンジ氏は「クリントン陣営に関する情報は、民主党の内部関係者からのリークである」と明言しています。

 

 

 

「捜査妨害目的で、コミーFBI長官を解任した」問題でも、トランプ政権の閣僚とロシアとのつながりを捜査しているコミー長官を解任したら、疑いの矛先が自身に向くのが必至であるにも関わらず、あえて解任をしています。

 

したがって、「逆にシロだからこそ、解任をしたのではないか」とも言われています。

 

 

 

トランプ大統領本人は「史上最大の魔女狩りだ」と言っていますし、私達投資家としては冷静に判断する姿勢が大事だと思います。

 

 

 

さて、このような状況ですので、今後の相場のキーワードは「政治」です。

 

日本においては、加計学園問題によって「政権安定度」が揺らいでくると、日本株の下落にも繋がりかねず、日本株の下落は円高を招く事となります。

 

また、米国の金融機関では、ホワイトハウスの動向のチェックを強化するために、担当スタッフを増やす動きとなっています。

 

つまり、今後の相場は「政治」に左右されそうだという事なのです。

 

 

 

しかし、「政治の世界は魑魅魍魎」です。

 

一筋縄ではいきません。

 

 

 

したがって、私達投資家としては、「含み益でも楽観し過ぎず、含み損でも悲観し過ぎず」という冷静な態度で臨むべきです。

 

なぜならば、状況は常に変化し得るものだからです。

 

 

 

という事で、皆さんも、今後は特に政治動向に注意を払って、相場に向き合っていただければと思います。