あけましておめでとうございます。

 

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

 

 

さて、新年最初のコラムとして、「心」をテーマにしたいと思います。

 

 

 

日本の諺に「驕れる者は久しからず」というものがあります。

 

「身の程をわきまえないで得意になって贅沢をきわめる者は、その地位を長く保つことができない」

 

「地位・富・名声などを笠に着て威張り散らしているような者は、遠からず没落するものだ」といった意味の諺です。

 

この諺のように、一時は良くても、その後没落していく人達が時代を問わずたくさんいます。

 

こういった人達は、「心」が要因になっているのではないかと思います。

 

 

 

相場の世界でも、「一時は大成功したものの、その後は自殺した」という投資家が少なからずいます。

 

ジェシー・リバモア氏は「私は失敗者だ」と言ってピストル自殺を遂げました。

 

数年前のドイツでは、著名投資家が電車に飛び込み自殺をした、と報じられました。

 

一昨年のチャイナショックでは、多くの中国人投資家が飛び降り自殺をした、と報じられました。

 

こういった投資家達も、調子の良かった時に「心」のどこかに隙ができたのではないかと想像します。

 

 

 

私達は、こういった人達、こういった投資家達と同じ道を辿らないためにも、普段からしっかりと自分の「心」を見つめる必要があると思います。

 

 

 

私達は幸いにも日本人です。

 

日本には素晴らしい日本文化や伝統があります。

 

私は、日本文化や伝統を大事にする事が日本人の「心」にプラスの影響をもたらす、と思っています。

 

 

 

日本人の年末年始といえば、「大掃除」「門松」「注連縄(しめなわ)」「鏡餅」「年越し蕎麦」「除夜の鐘」「初日の出」「御節(おせち)」「お屠蘇(おとそ)」「雑煮」「初詣」「七草粥」「鏡開き」などのキーワードが挙げられます。

 

これらを完璧にこなすのは難しいかもしれませんが、それぞれが重要な意味を持っています。

 

 

 

例えば、御節(おせち)ですが、20数種類から30数種類の品数があり、それぞれに重要な意味があります。

 

「栗きんとん」は財産・生活の豊かさを願う縁起物の意味、「海老」は長寿祈願の縁起物の意味、「紅白かまぼこ」は平安・平和を祈る縁起物の意味、「筍(たけのこ)」は家運を伸ばそうという縁起物の意味、「昆布巻」は喜ぶに通じる縁起物の意味、「鰤(ぶり)」は出世祈願の縁起物の意味、「れんこん」は将来の見通しがきく縁起物の意味といったように、それぞれに重要な意味があります。

 

これらの意味を意識して、「ありがたい」と感じながらいただくことが大事です。

 

 

 

お正月にいただく御神酒(おみき)も、神様の霊力を体内に取り込む、といった意味があります。

 

 

 

このように、日本人として日本文化や伝統を大事にしていくと、「心」にプラスの影響があると思います。

 

京都の御金(みかね)神社に銀行、証券、保険などの金融関連業種の多くの人達が参拝するのも、その証拠だと思います。

 

 

 

今年2017年は酉年です。

 

相場の世界では「申酉騒ぐ(さるとりさわぐ)」という格言があり、値動きの荒い年になると言われています。

 

 

 

だからこそ、皆さんにおかれましても、今年2017年は自身の「心」をしっかり見つめつつ、時には日本文化や伝統も意識して、相場に翻弄される事のないように、落ち着いて取り組んでいただきたいなと思っています。

 

 

 

ぜひ、素晴らしい一年にしましょう。