「どこまで上がるのだろう?」
「どこまで下がるのだろう?」
相場をやっていたら、このような事が気になるかと思います。
「どこまで上がるか」が分かれば、「どこで利益確定するか」「どこまで耐えるか」といった事を決めることができます。
「どこまで下がるか」についても同様です。
またやや専門的な話になりますが、相場には「高値安値」「ピボット」「フィボナッチ」「トレンドライン」など、参考となるものがあります。
しかしこれらの「何」が重要だったのかは、振り返ってみて後からしか分かりません。
ここで、多くのプロトレーダー達が最も参考にするのが「高値安値」だと言われます。
しかし高値安値と言っても、昨日の「高値安値」なのか、先週の「高値安値」なのか、先月の「高値安値」なのか・・・と、非常に様々な「高値安値」がある事が分かります。
そしてどの「高値安値」が重要だったのかも、やはり振り返ってみて後からしか分かりません。
これまでのコラムでも度々言及してきましたが、多くの投資家(専門家)が「訳が分からない」「不可解」と頻繁に言い始めたのが「2016年11月8日」以降からです。
「2016年11月8日」とは、米大統領選挙が行われ、トランプ氏が米大統領に就任することが決定した日です。
さらに「AI投資元年」と言われ、AIの影響力が大きく意識され始めたのが2017年からです。
これらの事を踏まえますと、今後中長期で意識すべきだと思われる「高値安値」は「2016年11月8日以降の高値安値」ではないかと思います。
ここで参考までに、2016年11月8日から今日までにおける「高値安値」を以下に記載してみます。
できれば以下をコピー等して、これら「高値安値」をチェックしつつ、常にどこかで意識をしておいていただければと思います。
【トランプ以後の相場 2016年11月8日~】
ドル円 101.19円~118.66円 (中央値109.93円)
ユーロ円 113.70円~137.50円 (中央値125.60円)
ユーロドル 1.0340ドル~1.2556ドル(中央値1.1448ドル)
豪ドル円 76.78円~90.30円 (中央値83.54円)
ポンド円 126.68円~156.60円 (中央値141.61円)
NZD円 73.67円~83.90円 (中央値78.78円)
スイスF円 105.52円~118.60円 (中央値112.06円)
ポンドドル 1.1986ドル~1.4377ドル (中央値1.3182ドル)
豪ドルドル 0.7160ドル~0.8135ドル (中央値0.7647ドル)
トルコリラ円 22.26円~33.93円 (中央値28.10円)
金 1122.7ドル~1365.9ドル (中央値1244.3ドル)
銀 14.29ドル~18.98ドル (中央値16.64ドル)
上記に無い通貨等で、もし気になるものがある場合は、ご自身でチェックしてください。
ちなみに上記の「中央値」とは、高値と安値の中間地点(値段)の事です。
イメージとしては、「今後しばらく上記の高値から安値の範囲で推移する」「現在の値段が中央値よりも安い時は、時間をかけて中央値に向かって上昇するのではないか」「現在の値段が中央値よりも高い時は、時間をかけて中央値に向かって下落するのではないか」という想定をしておくと良いのではないかと思います。
そして現在が「買い優勢」なのか「売り優勢」なのかについては、本手法の「色」を参考にします。
ただし一点注意しなければならないのは、今後リーマン・ショックのような「金融危機」が起こった場合、上記の「高値安値」が更新される可能性が高いという事です。
もし「高値安値」が更新された場合は、新たな「高値安値」を参考にすべきです。
いずれにせよ、過去のコラムでも繰り返し述べているように「負けなければ勝つ」のが相場です。
ただし「訳が分からない」「不可解」といった値動きが現実には頻繁にあるわけで、そういった値動きに対抗するには、どうしても中長期の視点が欠かせません。
そのような中長期の視点を失わないためにも、今後ぜひ上記の「高値安値」や「中央値」を意識して取り組んでいただければと思います。
引き続き頑張りましょう。