ジャーナリズムと相場

 

「ジャーナリズムと相場」をテーマに、お話をしたいと思います。

 

 

 

今でこそ人に教えたりもしていますが、私も相場の世界に入って最初の頃は右も左も分かりませんでした。

 

ローソク足を一から勉強したりしていました。

 

そんな「初めて」からスタートし、そこから20年近くの歳月を経て今があるわけですが、必然的に身に付いたのが「ジャーナリズム精神」です。

 

なぜなら「相場は裏だらけの世界」だからです。

 

お金(マネー)も裏だらけの世界だからです。

 

私にとって「物事の真相に興味を持つ」という事は、必然的な流れでした。

 

 

 

例えば、米国の自動車メーカーであるフォード・モーター社の創業者ヘンリー・フォード氏は、かつてこのように言いました。

 

「国民が銀行制度や貨幣制度を理解していない事は良い事だ。もし国民がそれを理解したら、明日夜が明ける前に革命が起きるだろう」

 

 

 

上記フォード氏の発言に関わらず、いつの時代も大事な事実は国民に隠されている、という事を意識しておく必要があります。

 

 

 

そして、よく知られるところでありますが、国別の「報道の自由度ランキング」で、日本は180カ国中72位となっています。

 

したがって、日本のテレビや新聞が報じる内容を鵜呑みにしていたら、極端に言えば「フェイクニュース」を信じるような危険性があるのです。

 

物事を歪んで捉えてしまうという事です。

 

 

 

報道は常に権力側などによって歪められます。

 

権力側が「これは知られたくない」と思えば国民に情報が隠されますし、「このように誘導したい」と思えば国民に歪んだ情報が伝えられるという構図です。

 

さらに、権力側にも「権力VS権力」の構図があります。

 

私達投資家は、常にこういった背景に注意を払いながら各種報道に向き合う必要があると思います。

 

 

 

そして、「一体全体何がどうなっているのか?」「何か重要な事が隠されていないか?」「それは本当なのか?」と考える癖をつけなければなりません。

 

なぜなら相場の場合ですと、それが損得に繋がってくるからです。

 

 

 

さて、情報の集め方としては「人づて(当事者に近い方が良い)」「書籍」「週刊誌」「その他メディア」など、多方面から集めるようにします。

 

こういった情報の集め方を習慣にしますと、ただテレビを観ているだけとは違った情報が入ってきます。

 

そうすると、違った見方ができるようになります。

 

 

 

例えば相場には関係しませんが、テレビでは最近「富岡八幡宮殺傷事件」が騒ぎになっています。

 

しかし、一部メディアでは事件の約1か月前から「富岡八幡宮が神社本庁を離脱」「宮司任命をめぐるトラブル」等と報じていました。

 

これを知っていた私は、事件を聞いた瞬間すぐに「ピン」ときたのです。

 

 

 

加計学園問題についても同様です。

 

一部メディアでは世間で騒がれるよりも前からこの事を報じており、私はそれを知っていましたので、世間で騒がれだした際には「ついに報道されたか」と思った次第です。

 

 

 

「大相撲の日馬富士暴行事件」については「人づて(当事者に近い方が良い)」で、以下のような話を聞いています。

 

 

 

・貴乃花親方は「相撲は昔から神事である。神事であるからこそ、相撲を穢(けが)すような事があってはならない」と語っている

 

・モンゴル勢が内輪で八百長をしている

 

・黒幕は白鵬。日馬富士に目配せで暴力指示をした

 

 

 

要するに、私が言いたいのは「テレビや新聞の報道内容ばかりを鵜呑みにしないように」「情報は自ら求めてこそ手に入る」という事です。

 

 

 

さて、前述の大相撲に関して言えば、「相撲と相場」のジンクスというか法則性を指摘している人がいます。

 

それは「横綱が4人になったら、相場のターニングポイントになる」というものです。

 

この度、日馬富士が引退する事になりましたが、白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里の4横綱が今の時代です。

 

つまり、今は相場のターニングポイントに差し掛かっているという事になります。

 

 

 

さらにジンクス以外のところでも、世間では大きな動きがありました。

 

それは、トランプ米大統領が「エルサレムをイスラエルの首都として宣言した」事です。

 

私の感覚としては、この事は北朝鮮問題よりもはるかに一大事です。

 

エルサレムはキリスト教、イスラム教、ユダヤ教、3つの宗教の聖地です。

 

2000年近くに渡って、どこに帰属するかを巡って繰り返し紛争が起こってきた場所です。

 

この問題は確実に中東の混乱を招きますし、実際に世界中で批判が相次いでおり、批判が止む気配もありません。

 

トルコの首相は「米国はエルサレム問題で爆弾のピンを抜いた」と言いましたが、決して大げさではないと思います。

 

これによって、世界のリスクは一気に高まったと思います。

 

テロのリスクも今以上に高まるでしょう。

 

私は、この問題は十分「ターニングポイント」になり得ると思っています。

 

 

 

さて、今回は「ジャーナリズムと相場」をテーマにしましたが、これをきっかけにして、皆さんにおかれましても「情報」の扱いに注意を向けるようになっていただけたら幸いです。