投資行動

 

みなさん、インターネット通販大手のアマゾンで買い物をした事はありますか?

 

書籍やDVD、家電から日用品まで、あらゆるものが購入できます。

 

 

 

先日、ウォールストリート・ジャーナルに、アマゾンで販売されている製品のレビュー(論評)を使って株価予測ができそうだという記事がありました。

 

例えば、ある企業の製品のレビューで評価が高かった場合の株価は、別の企業の同製品のレビューで評価が低かった場合の株価よりも、翌月の株価が高くなる傾向にあるそうです。

 

 

 

このような記事を見ますと、本当に時代がどんどん変わってきているなと思います。

 

 

 

今回のコラムでは、「時代がどんどん変わってきている」という事で、現在世界中で様々な混乱が広がっていますが、それらについて触れたいと思います。

 

 

 

まずは、英国および欧州の混乱が挙げられます。

 

先日の英国国民投票ではメディアの予想が完全に外れたわけですが、離脱を先導していた英国独立党の党首は、なんと辞任です。

 

どうやら本当に離脱が現実になるとは思っていなかったようで、離脱後どうするかをきちんと考えていなかったために、党首が逃げたという印象です。

 

先週のコラムでは、スコットランドが英国から独立しようという動きがあるとお伝えしましたが、スコットランドが英国から独立してEUに再加盟するという話で、これにはスペインの首相が猛反発しているそうです。

 

なぜなら、スペインでも英国同様、同国のカタルーニャ州がスペインから独立しようという動きがあり、スペイン首相としてはその動きを沈下させたいからです。

 

また、フランスでは国民の過半数がEU離脱を問う国民投票に賛成しているそうで、フランスが第二の英国になる可能性も拭えません。

 

このように、明らかに今の英国や欧州は混乱し、不安定化しています。

 

 

 

そんな中で、危うくなっているのが欧州の銀行です。

 

先日、IMFがいわゆる「世界で最も危ない銀行」を発表しましたが、危ない銀行のトップ3はドイツ銀行、HSBC、クレディスイスと、いずれも欧州の銀行です。

 

また、世界最古の銀行として知られるイタリア第3位のモンテパスキ銀行も、株価が上場来最安値を更新しました。

 

私は今年初め頃のコラムで「50万人」という数字を紹介しました。

 

2008年の金融危機から2016年にかけて大手金融機関で行われた人員削減の人数が「50万人」なのです。

 

「時代がどんどん変わってきている」中で、世界中で大手金融機関といえども苦境に立たされるところが相次いでいるという事です。

 

 

 

一方で、日本人が標的になるテロも増えています。

 

安倍首相が「ISと戦う周辺各国に総額2億ドル程度支援を約束します」と発言してから、日本人もISの敵と見なされるようになりました。

 

先日のバングラディッシュのダッカでのテロでは日本人7人が犠牲となりましたが、「私は日本人だ!どうか撃たないでくれ」と懇願した人もいたと報じられています。

 

テロの問題は今や世界的な問題で、どこの国であっても安全と言い切れなくなってきていると思います。

 

 

 

また、五輪開幕を約1か月後に控えるブラジルでは、以下のような展開になっています。

 

「地獄へようこそ。リオを訪れる人は誰であれ、安全ではありません」

 

上記はブラジル・リオデジャネイロの国際空港で、給与遅配が起きているリオ州の警官や消防士らが、遅配が続けば治安維持に責任が持てないとする横断幕を掲げる抗議活動を行ったものです。

 

ブラジルの景気悪化は深刻です。

 

ブラジルといえばカーニバルが有名ですが、今年は1930年以降最も深刻な景気後退と言われ、カーニバルのパレード中止も相次いでいます。

 

また、かつて、これほど事前の盛り上がりに欠けるオリンピックがあったでしょうか?

 

プロゴルフの世界で、世界ランク1位のジェーソン・デー選手や日本の松山英樹選手が、リオデジャネイロの治安の悪さやジカ熱を理由に五輪出場辞退を表明しました。

 

オリンピックといえば、常に裏金、賄賂等の問題が取りざたされますが、開催地リオデジャネイロの様子も非常に危うい感じがします。

 

 

 

このように、「時代がどんどん変わってきている」中で、世界中で様々な混乱が広がっています。

 

世界中で広がる様々な混乱は、相場の世界での混乱にも繋がります。

 

「史上最安値を更新」「史上最高値を更新」「戦後初の連続安」「31年ぶりの大暴落」・・・・・と、このような文言が頻繁に飛び交う世の中になりました。

 

 

 

「時代がどんどん変わってきている」事も「世界中で様々な混乱が広がっている」事も「相場の世界での混乱」も、一個人がどうにかできるものではありません。

 

つまり、個人でコントロールの効かないものです。

 

そんな中で、相場の世界で唯一コントロールの効くものは何でしょうか?

 

 

 

それは、個人の投資行動です。

 

「切った張った」の売買を派手にやる、慎重に売買する、時には見送ってみる、いずれも個人でコントロールできる事です。

 

 

 

現在は凄まじいスピードで世の中が変わってきていますし、世界中で混乱が広がり、不安定な時代へと突入しています。

 

このような時代だからこそ、自分がコントロールできる事に対して真剣に考える事が大事であると思います。