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428日から行方が分からなくなっていた沖縄県うるま市の島袋里奈さん(20)が殺害された事件がありました。

 

沖縄県警は、元米軍海兵隊で現在米軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者(32)を死体遺棄の疑いで逮捕しました。

 

沖縄の記者によれば、「沖縄県警はすでに、事情聴取段階で相当な証拠を固めていた。ところが、県警内部で、捜査に圧力がかかった。安倍官邸の意向を気にした県警上層部が『オバマ大統領の訪日前でタイミングが悪すぎる』と、言いだしていた。それで、このままだと、捜査を潰されてしまう、と危惧した現場の捜査関係者が琉球新報にリーク。新聞に報道をさせて、既成事実化して、一気に逮捕に持って行こう」というのが真相だったようです。

 

 

 

ここで重要なのが、「このままだと、捜査を潰されてしまう、と危惧した現場の捜査関係者」という部分です。

 

現実に、捜査を潰されたというようなケースが過去にあったという事でしょう。

 

今回の事件も、もし捜査を潰されてしまったら、私達がこの事件を知る事も無かったでしょうし、被害者も決して浮かばれなかった事でしょう。

 

 

 

今回の事件では、マスコミも問題です。

 

沖縄では地元紙の琉球新報がスクープし、沖縄タイムスも後追いで一気に報道していたにも関わらず、全国紙は何日も遅れての報道だったという事だからです。

 

そのため、「安倍政権による検閲があったのではないか」と言われています。

 

 

 

やはり、先週お伝えしたように「報道の自由度ランキング、日本は72位で専制君主の開発途上国並み」という日本メディアの実態があるのだろうと思います。

 

日本のメディアは、もはや報道機関というよりも「政権の広報メディア」という人もいるくらいです。

 

 

 

だからこそ、私達はできるだけ注意深く情報を集める姿勢が重要です。

 

 

 

そして、「注意深く情報を集める」という事は相場の世界でも重要なのです。

 

最近ではアベノミクスの失敗が言われるようになってきましたが、数字を見ればそれは顕著です。

 

5月製造業景況感指数は3年半ぶりの低水準、4月の輸出金額は前年比で10%減、4月の全国スーパー売上高は2か月連続で前年割れ、中国人の爆買いは減速し、デパート免税品売上高は前年比で9%減、それに伴い百貨店売上高も2か月連続で前年を下回っています。

 

 

 

まだあります。

 

2015年度の実質賃金は前年比0.1%減で、5年連続のマイナスとなっています。

 

首都圏マンション販売戸数は前年比で13.5%減ですし、しかも24年ぶりの低水準です。

 

 

 

このように見ていきますと、アベノミクスの失敗は明らかですし、日本の未来も暗そうに思えてきます。

 

したがって、今後「円」は売られそうだという判断が自然な気がしますが、実際には「円」は買われて、円高になる可能性の方が高いと思います。

 

 

 

なぜなら、日本は貿易収支が基本黒字だからです。

 

先程、「4月の輸出金額は前年比で10%減」と述べましたが、輸入額はそれ以上の23%減であり、結果的に黒字となっているのです。

 

貿易収支が基本黒字であるという事は、輸出業者の受け取った外貨を円に換えるという動きが今後も繰り返されるという事です。

 

それが円買いを招く要因となります。

 

 

 

為替の世界は「相対的な比較」がポイントです。

 

いくら日本の状況が悪くても、他国がそれ以上に悪ければ、「円」は買われるのです。

 

 

 

IMF2016世界経済見通しでは、先進国・途上国ともに下方修正が続いていますし、新興国・途上国の投資伸び率はリーマン・ショック後の3.8%を下回っています。

 

先日の伊勢志摩サミットでは、世界経済の潜在リスクが共有されました。

 

 

 

日本も厳しいですが、世界も厳しいという事で、為替においては「相対的な比較」がポイントとなってくるのです。

 

 

 

したがって、先週もお伝えさせていただきましたが、「ひとつでなく複数」を意識して、メディアを鵜呑みにする事なく、注意深く情報を集めると同時に、注意深く相場に取り組んでいただきたいと思います。