サウジアラビアについて触れたいと思います。
近い将来、世界に大きな影響を与える事になるのではないかと思うからです。
OPEC(石油輸出国機構)で主導権を握っているのがサウジアラビアです。
しかし、ご存知のように、直近では少し持ち直してきているものの、近年の原油価格は下落の一途をたどっていました。
つまり、OPECの価格調整機能が以前ほどうまく機能しなくなっているのです。
原因はアメリカで起こった「シェール革命」です。
以前のアメリカは、世界最大のエネルギー輸入国でした。
それが「シェール革命」によって、エネルギー輸出国に転じたわけです。
OPECからしますと、上得意の顧客が商売敵に変わってしまったという事です。
その結果、起こったのがエネルギー価格の下落なのです。
一方で、核開発問題で経済制裁を受けていたイランですが、今年に入って経済制裁が解除されることになりました。
そうしますと、イランは原油埋蔵量世界第4位ですから、今後は市場にイラン産の原油も出回ってくる事から、原油価格がさらに下がっていく事がほぼ間違いありません。
そんな中で、イランとサウジアラビアは対立しており、国交断絶状態にあります。
OPECにはイランもサウジアラビアも加盟していますから、もはや正常な価格調整機能も働きません。
このような大枠を踏まえたうえで、サウジアラビアに関しましては、以下のようなニュースが出てきています。
【あのリッチなサウジアラビアがギリシャ化している】
【限界迎えた「金満国家」サウジアラビアの実像】
【サウジアラビアを崩壊に導く独断専行の副皇太子】
【中国と共倒れの道を歩むサウジアラビア 原油安の継続で経済が窮迫、このままでは政変も】
【サウジアラビアが過去最大級の財政赤字を計上へ】
【変革強いられるサウジアラビア 原油価格急落で窮地に】
【原油価格下落で袋小路のサウジアラビア 在庫は積み上がるばかり、懐事情も悪化】
どうでしょうか?
原油価格の下落によって、サウジアラビアがかなり厳しい状況へと陥っている様子が伝わるかと思います。
このような中で、なんと9.11同時多発テロにおいて、サウジアラビア政府の要人が関与していたのではないかとの疑いが出てきています。
アメリカでは、9.11同時多発テロに関与した疑いのあるサウジアラビア政府の要人を米国法廷で裁判を実施すべきだという「9.11テロリズム訴訟法案」が米国上院司法委員会を通過したとの事です。
2003年、アメリカ民主党・共和党から構成される調査委員会は、800ページ以上にも渡る同時多発テロに関する報告書を公開したのですが、報告書では、同テロへのサウジアラビアの関与の可能性に関する28ページの文書が削除されており、『28ページ文書』として知られるこの部分は、国家安全保障を理由として13年間機密扱いとされてきました。
しかし、これを公表しようという動きが起こり始めているのです。
この動きに対してサウジアラビアは、「7500億ドル分の米国債を売却する」と言って、オバマ大統領を脅迫したと報じられています。
7500億ドルといえば、日本円で約80兆円です。
日本の1年間の税収が50数兆円程度ですから、このインパクトは尋常ではありません。
原油価格が下落した事によって経済が悪化し、さらに9.11同時多発テロの疑いまで出てきたサウジアラビアの現在の状況は、一言で言って「危なっかしい」と思います。
今後、中東の政治、軍事、経済、エネルギー等、危機の震源地がサウジアラビアとなる可能性が非常に高そうだと思います。
そして、いざ、危機が世界中に波及したら相場はどうなるでしょうか?
投資のプロ達は「円」や「金」に注目しています。
避難通貨としての「円」と「有事の金」という事です。
今後はサウジアラビアの動向に注意しつつ、「円」や「金」の値動きにも要注目です。