いつ何が起こっても

 

著名投資家のジム・ロジャーズ氏はネットラジオのインタビューに対して、「2016年に新たな金融危機が起こる」と警告しました。

 

量的金融緩和による債務の問題を指摘し、危機に陥るとの予測を示したのです。

 

 

 

また、経済関連の著作を多く出しており、リーマンショックを的中し、昨年の中国発の世界同時株安を的中させたことでも知られるハリー・デント氏は、「2016年は1931年以来の最悪な年になるだろう」と最近のインタビューで答えています。

 

1931年といえば、世界恐慌になった年です。

 

ハリー・デント氏は昨年、世界同時株安のきっかけを「中国と原油価格」だと予想しましたが、まさにその通りとなりました。

 

そして、2016年の大暴落のきっかけを「ドイツ」だと予想しています。

 

 

 

この「ドイツ」だとする説ですが、私も「十分に可能性がある」と思っています。

 

以前のウィークリーメールで、私は「ドイツ銀行の株価がリーマンショック時の株価を下回っている」と指摘しました。

 

つまり、危機は過去にあるのではなく、現在進行形なのです。

 

先日の16日には株価が5%超安となりましたし、実に危うい雰囲気なのです。

 

 

 

そして、貴金属の投資会社を経営し、市場アナリストとしても知られるボー・ポルニー氏という人物がいます。

 

このボー・ポルニー氏も、サブプライムショックとリーマンショックの発生を的中させた事で知られているのですが、「2016103日までに大暴落がある」と予想しております。

 

 

 

つまり、何かと危うい雰囲気があるのが今年2016年という事なのです。

 

 

 

そんな中で「噂」として広まっていたのが、「310日大暴落説」です。

 

しかし、ご存知のとおり、310日は何事もなく過ぎ去っています。

 

 

 

とはいえ、私は「310日は何もなかったが、少し時期が違っただけだったという事ではないか?」と思っています。

 

なぜなら、世界中が昨今「問題」で溢れ返っているからです。

 

 

 

さて、では「今年大暴落があるとして、どう対策したら良いのか?」という事について考えてみたいと思います。

 

 

 

今から5年前には東日本大震災がありました。

 

震災から6日後の317日の早朝に、ドル円は7625銭を記録し、これまでの最安値を更新しました。

 

この「早朝」というのがポイントなのですが、日本時間の早朝はニューヨークが引ける時間帯で、取引量が少ない時間帯です。

 

この時間帯がまさに投機筋によって狙われたような形となったのですが、当日の早朝、わずか20分で79円台だったドル円が3円以上円高に振れ、76円台となったのです。

 

 

 

この時、FX投資家をはじめ、多くの個人投資家が大損をしました。

 

なぜなら、これまでのドル円の最安値が1995年に記録した7975銭だったからです。

 

そのため、この値段を「抵抗線」と意識して勝負していた投資家が数多くいたのです。

 

高いレバレッジをかけて勝負していた投資家ほど、大きな損失となったのです。

 

 

 

この話を教訓とすると、ひとつ確実に言える事があります。

 

それは、「3円程度の値動きで大損するようなトレードを行ってはならない」という事です。

 

3円動いたくらいではビクともしない」という資金管理で臨むべきだというのが、私達が採用すべき対策だと思います。

 

 

 

先週もお伝えさせていただきましたが、勝つ投資家というのは、常に「リスクが先で、リターンは後」です。

 

3円逆に動いたらどれだけのマイナスになるのか」という程度の計算をして相場に臨むのは、最低限の条件だと思います。

 

 

 

東日本大震災のような事、リーマンショックのような大暴落は今後一切無い事を願いたいものです。

 

 

 

しかし、昨今非常に不安定な世の中です。

 

「いつ何が起こってもおかしくない」という認識を持って、相場には臨むべきです。