2016年は年始から株価が暴落してスタートしました。
中国株式市場が暴落し、今週2度もサーキットブレーカーが発動し、取引停止となりました。
日経平均もNYダウも大きく下げています。
日経平均は年始から5日続落となり、これは戦後初の事です。
それに伴って為替も大きく円高に振れ、非常に荒れた展開となっております。
FX会社各社からは「相場変動とスプレッド拡大の可能性」という事で、注意喚起が出されている状況です。
2016年は前年以上に警戒して臨む姿勢が必要です。
世界の現状に対する分析ですが、結論から言いますと「リーマンショック級の出来事が起こる」という前提で、2016年の相場には臨んでいただきたいと思います。
理由はたくさんございます。
まず、日経平均株価の動きが不気味です。
年始から5日続落となった事が戦後初なのですが、過去を振り返りますと、日経平均株価は1989年の大納会(12月29日)に終値の最高値38915円87銭を付けたのをピークに翌年1990年の初日から暴落に転じていきました。
つまり、1990年からバブル崩壊が始まったわけです。
今年の日経平均株価も初日から暴落し、戦後初の年始からの5日続落となっています。
アベノミクスで株価が上昇し、年明け初日から暴落していくという展開が1990年に似ているように感じます。
さらに、2015年はNYダウが年間マイナスで終わりましたが、これも7年ぶりの事で、警戒が必要です。
いずれにせよ、何かが変だと思わなければなりません。
次に「50万人」という数字です。
これは、2008年の金融危機から現在に至るまでに大手金融機関で行われた人員削減の人数です。
この人員削減数は異常だと思います。
大手金融機関にとっても、現在は非常に厳しい状況になってきている事は間違いありません。
そして、アジアですが、三井住友フィナンシャルグループは融資に関して、「慎重な対応が必要」と2015年末にコメントを出しました。
2016年の初めはそれを裏付けるかのように、中国株式市場は7%の暴落となり、サーキットブレーカーが発動し、取引停止となりました。
しかも、2度も取引停止です。
中東を見ましても、サウジアラビアとイランの国交断絶問題があり、地政学的リスクは確実に高まってきています。
北朝鮮では水爆実験が行われた事が大きく報じられ、世界中に緊張が走っています。
ブラジルではオリンピックが開催されます。
しかし、ブラジル経済は現在非常に深刻な状況で、100年余りで最も深刻な景気後退に向かっていると報じられています。
欧州では深刻な難民問題があります。
スウェーデンやデンマークでは相次いで国境でのパスポートチェックが再開されました。
難民問題では、難民を装って入国してくるテロリストの問題もあり、引き続きテロのリスクも警戒せねばなりません。
以上、ざっと見ましても、世界中が問題で溢れています。
大事なのは、このような状況の中、相場にどう取り組んでいくかです。
まず、「非常事態」という認識で取り組んでいただきたいと思います。
具体的対策について述べたいと思います。
その対策は、相場の基本を学んでこられた方にとっては「当たり前」の事かもしれませんが、今のような非常事態には特に威力を発揮します。
答えは「時間足の一致」です。
週足、日足、1時間足、5分足・・・と、様々な時間足があります。
様々な時間足でトレンドが一致するほど、そのトレンド方向にスムーズに値段が動きやすいというのが相場の基本です。