表と裏

 

相場の世界は公平でも公正でもなく、いわゆる「インチキ」が日常的に行われている世界”という事を私は常日頃から意識しています。

 

 

 

FXだけではなく日常生活においても、いわゆる教科書的な事、常識的な事を知っているだけでは不十分であると思います。

 

特にFXにおいては、いわゆる教科書的な事、常識的な事を知っているだけでは、「いつかどこかで痛い目にあう」と思います。

 

 

 

では、どうすればよいのでしょうか?

 

私は「できるだけ世界の真実や裏側を知ろうとする」姿勢が大事であると思います。

 

しかし、できるだけ世界の真実や裏側を知ろうとし、実際に様々な事を知っていきますと愕然とするはずです。

 

もしかしたら「絶望に近い感情」を味わうかもしれません。

 

あるいは「この世はまるで監獄である」と思うかもしれません。

 

しかし、それでも「できるだけ世界の真実や裏側を知ろうとする」事が重要だと思います。

 

 

 

とはいえ、同時に私は「陰陽」の考えが大事だとも思っています。

 

陰と陽とがバランスをとって成り立っているのが、この世の中であると思うからです。

 

 

 

さて、前置きが長くなりましたが、まず知っていただきたいのがテレビや新聞といったメディアが報じるニュース等の信憑性についてです。

 

「世界報道自由度ランキング」というものがあります。

 

2015年現在、日本は世界180ヵ国中61位となっています。

 

「日本は先進国」というわりには、180ヵ国中61位は酷くないでしょうか?

 

つまり、日本のテレビや新聞が報じる内容を鵜呑みにしていたら、「かなり歪んだ現実」や「かなり歪んだ常識」を信じる結果になると思います。

 

相場の世界ですと、例えば、何かが上がりそうだと「日経が書いたら売り」の経験則は、市場関係者の間ではよく知られている事です。

 

 

 

では、私が今、直近の世界の様子をどういうふうに捉えているかという事についてお話をしたいと思います。

 

 

 

トルコがロシア軍機を撃墜した事件がありました。

 

ロシア国防省によると、世界各地でテロを起こしているISIS(イスラム国)を支援しているのはトルコであり、ロシアがISISの石油関連施設を爆撃した報復が今回の事件の要因だとの事です。

 

トルコのエルドアン大統領の娘はISISのメンバーで、ISISの負傷兵を治療するトルコ軍の秘密病院の運営に関わっているとの事です。

 

一方で、エルドアン大統領の息子は海運会社を経営しているのですが、この息子がISISの幹部と親しく食事をしている写真が出回っているそうです。

 

ISISが中東地域で奪った原油は、エルドアン大統領の息子の海運会社を通じてアジアに売られており、日本向けのタンカーにも船積みされたという情報があります。

 

 

 

ロシアとウクライナの問題では、以前から著名投資家であるジョージ・ソロス氏が資金的な支援をウクライナに対して続けており、ロシアはソロス財団を敵視しているとの情報があります。

 

ソロス氏の目的はウクライナの混乱に乗じて莫大な儲けを狙う事にあると言われています。

 

 

 

中国ではセメントメーカーの中国山水水泥集団がデフォルトするなど、社債デフォルトの拡大が懸念されています。

 

現在、中国は反腐敗キャンペーンに力を入れており、マカオのカジノ収入は前年同月比32%減となっています。

 

 

 

オーストラリアでは、最大都市であるシドニーで住宅価格が5年ぶりの大幅下落となっています。

 

 

 

ブラジルではルセフ大統領が訪日予定をキャンセルする事態となっています。

 

同国の大手銀行であるBTGパクチュアルのCEO、与党の大物議員がそれぞれ汚職に関わっていたとの事で逮捕され、国内が混乱状態にあるためです。

 

 

 

欧州では資産運用会社として第3位のアバディーンから資産2兆円3500億円が流出しました。

 

産油国の政府系ファンドが資金を引き上げた事が要因となっています。

 

そして、スペインでは再生可能エネルギー大手のアベンゴアが破綻処理手続きを始め、同社と取引の多い銀行への影響が懸念されています。

 

 

 

米国では2008年のリーマンショックの際に、FRBAIGやベアー・スターンズを救済した事が批判され、この度「流動性供給の放棄」が決定されました。

 

そして、それを理由に「将来の金融危機発生時」の対応が懸念され、JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン、ステート・ストリートといった大手銀行の格付けが引き下げられる事態となっています。

 

 

 

日本でもGPIFが今年第3四半期に8兆円の損失を出したと発表されました。

 

新設住宅着工戸数は前年同月に比べ2.5%のマイナスで、マンションは17.2%のマイナスです。

 

全国消費者物価指数は3ヵ月連続のマイナスです。

 

建設機械出荷額も3ヵ月連続のマイナス、自動車生産は16ヵ月連続のマイナスです。

 

現在、法人税率の引き下げが言われている一方で赤字企業にも課税される外形標準課税の強化が同時に言われており、中小企業に今後より一層の負担が増えそうな流れとなっています。

 

 

 

このように、書き出したらキリがないのですが、要するに、私は世界中が問題で溢れているという認識を持っています。

 

リーマンショックでは世界中の多くの投資家が大損しましたが、現在も世界のどこかで大きな問題がいつ起こっても不思議ではなく、その時無防備な投資家はリーマンショック時と同様に大損するだろうと思います。

 

 

 

こういった世界の現状に目を向けずに、日々「儲かった、損した」だけに終始しているのであれば、「いつかどこかで痛い目に合う」と思うわけです。

 

そうならないためにも、できるだけ世界の真実や裏側を知ろうとし、日々のトレードを実践するにあたっては、「もしもの時から逆算する」くらいの慎重さを「当たり前」と思うようでなければなりません。

 

「かなり歪んだ現実」や「かなり歪んだ常識」を信じてしまわないためにも、まずはメディアを鵜呑みにしないという姿勢が大事だと思います。

 

そして、できれば日本のメディアよりも信憑性の高い海外メディアや書籍等を通じて、世界の真実や裏側を知ろうとする姿勢が大事だと思います。

 

 

 

とはいえ、私にも知らない事、分からない事はたくさんあります。

 

ただし、常日頃から真実や裏側を知ろうと心掛けており、「世の中は裏だらけだ」と強く思うからこそ、相場に対して慎重かつ冷静に向き合う事が「当たり前」となっています。

 

 

 

まとめますと、「できるだけ世界の真実や裏側を知ろうとし、いざトレードを実践するにあたっては、もしもの時から逆算するくらいの慎重さを“当たり前”とする」という事が、「相場の世界において、自力で、安定的に稼ぎ続けられる状態になる」というゴールに対しての必須条件だと私は思っています。